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工藤阿須加、ついに泉里香を引っ叩く 『海月姫』第4話で描かれた“鯉淵兄弟のかっこよさ”

2018年02月06日 06:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 男性であることがバレるも政治家一家で男として育てられた“オスカル”的な経歴をでっちあげ、なんとかピンチを凌いだ鯉淵蔵之介(瀬戸康史)。2月5日に放送されたフジテレビ系月9ドラマ『海月姫』第4話は、そんな蔵之介と弟の修(工藤阿須加)、この2人の存在が“尼~ず”の面々や個性の強い脇役たちにも負けず劣らず格好良く描き出されたエピソードに見えた。


参考:『海月姫』第4話フォトギャラリー【写真】


 先週作り上げたクラゲドレスを、後輩の桐山琴音(最上もが)に見せた蔵之介。すると彼女が衣装を担当するミュージックビデオの監督から、そのドレスを作ってほしいという依頼を受けることに。デザインに苦戦する倉下月海(芳根京子)をよそに、“ばんばさん”(松井玲奈)と“まやや”(内田理央)の2人は蔵之介を拒絶しはじめ、“尼~ず”分裂の危機に陥るのである。


 そのきっかけとなったのは、2人が北京ダック目当てに月海を引き連れ、蔵之介がいるクラブにいつも通りの風貌で押しかけ、琴音たちに馬鹿にされてしまったためだ。しかしながら、そこで蔵之介は月海たちのことを「友達」だと擁護し、クールにあしらう。しかも、そんな琴音から助け船を求められても邪険に扱うことをせず、天水館を救う手立てになるからとドレスの制作を請け負うあたり、実に大人な対応ではないだろうか。


 一方で、修は相変わらず稲荷翔子(泉里香)にしつこく付きまとわれているわけだが、彼女が修の気を引くために自殺のふりをする場面。慌ててやってきた修が、実は嘘だったことを知ると彼女の頬を引っ叩き、一言だけ「ばかやろー」と罵る。決して多くを語ることなく、その一言に気持ちを凝縮させるだけの強い台詞と表情。先週までの情けない雰囲気から一転して、すごく男気を感じさせる一幕だった。


 そして月海からドレスにこだわる理由を訊かれて、母親の思い出と、修と血が繋がっていないことを告白する蔵之介。また月海に面と向かって「可愛い女の子だって思ってるから」と明かし、照れた表情で天水館から飛び出していく。月海と鯉淵兄弟との距離感が明確に縮まっていくのと同時に、彼らの三角関係の様相が強くなりはじめているようにも思える。


 それにしても、そのあとの月海のうつろな目線で倒れる動作、またドレスのデザインに悩んでいた彼女が突然ひらめいたときの目が据わっている様子や、自分たちのデザインしたドレスを着こなすアーティストを見たときの表情であったりと、もちろん彼女らしいダイナミックな動きはありながらも、今回の芳根京子の演技は目の芝居に集約されていたのではないだろうか。(久保田和馬)