AsLMS第4戦マレーシア:ジャッキー・チェンDCレーシングがシーズン全勝で締めくくる 2月4日、2017/18シーズンのAsLMSアジアン・ル・マン・シリーズの第4戦がマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われ、LMP2クラスのジャッキー・チェン・DCレーシング×Jotaスポーツ8号車オレカ05・ニッサン(ステファン・リケルミ/トーマス・ローラン/ハリソン・ニューウェイ)が総合優勝を飾った。
ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズや、IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップと並ぶスポーツカーシリーズのアジア版にあたるAsLMS。2017/18シーズンは、10月~2018年2月の5カ月間でズーハイ(中国)、富士(日本)、ブリーラム(タイ)、セパン(マレーシア)と転戦していく。
最終戦となるマレーシアラウンドには、トップカテゴリーのLMP2クラスに6台、LMP3クラスに5台、FIA-GT3マシンで争われるGTクラスに3台、ポルシェのカップカーで争われるGTカップクラスに1台の、計15台が参戦した。
現地時間13時にスタートした4時間の決勝レースがスタート。3番手スタートの8号車オレカが抜群のスタートダッシュを決め、上位2台を交わしトップに浮上した。4番手スタートのジャッキー・チェン・DCレーシング×Jotaスポーツ、7号車オレカ05・ニッサン(ジャズマン・ジャファー/ウエイロン・タン/アフィック・ヤジド)も2番手にジャンプアップを果たす。
レース開始から20分過ぎ、バックストレートで7号車オレカが僚友8号車オレカをパスしトップに浮上するが、その直後に他のLMP2マシンがトラブルでコース上にストップしたため、セーフティカーが導入された。
レース開始から1時間半がすぎると、ピットタイミングの違いを利用しユーラシア・モータースポーツの33号車リジェJS P2・ニッサン(ナビル・ジェフリ/マルコ・アスマー/ジェイク・パーソンズ)がトップに躍り出る。
33号車リジェがレースをリードするなか、チェッカーまで残り1時間10分となったころで、FIST-チームAAIの90号車フェラーリ488 GT3がストップ。このレース2度目のセーフティカーが導入されることとなった。
セーフティカーが退いた直後、今度はティアンシ・レーシング・チームの66号車アウディR8 LMS(ミシェル・ギルバート/ウエイオン・チェン/マッシミラーノ・ウイサー)がホームストレート上でストップ。立て続けにセーフティカーが導入される展開となった。
車両が回収されレースが再開すると、トップの33号車リジェと、2台のジャッキー・チェン・DCレーシング勢によるトップ争いが激化。
レース残り46分、首位を走る33号車リジェがヘアピンで痛恨のスピン。すぐ後ろにつけていたジャッキー・チェン・DCレーシングの2台とBBTの37号車リジェJS P2・ニッサン(アンソニー・シュ・リウ/ダビデ・リッツォ/ピポ・デラーニ)に交わされ4番手に後退してしまう。
ライバルの脱落でワン・ツー体制を構築したジャッキー・チェン・DCレーシングだったが、フィニッシュまで残り15分となったとき、2番手を走行していた7号車オレカがトラブルにより緊急ピットイン。チームはマシン修復を試みるもレース復帰は叶わなかった。
これにより、8号車オレカトップ、37号車リジェが2番手、3番手には33号車リジェがつけ、各車はそのままのポジションでチェッカーを迎えた。
LMP3クラスはジャッキー・チェン・DCレーシング×Jotaスポーツの6号車リジェJS P3・ニッサン(ガイ・コスモ/パトリック・バイミー/ガブリエル・アウブリー)がクラス優勝。GTクラスは唯一ノートラブルで走りきったFIST-チーム、91号車AAI BMW M6(ジュンサン・チェン/ジェシー・クローン/マークス・パルッタラ)が制した。
なお、LMP2とLMP3の両クラスでシリーズチャンピオンを獲得したジャッキー・チェン・DCレーシングと、GTクラスチャンピオンとなったFIST-チームAAIは、6月17~18日にフランス・ル・マンで開催されるル・マン24時間レースへの参戦権を得ている。