南米ブラジルの人気ツーリングカー選手権、ストックカー・ブラジルの2018年開幕戦に開催される”レース・オブ・ダブルス”に向け、2017年王者のダニエル・セラがペアを組むドライバーとしてジョアオ・パオロ・デ・オリベイラの起用を発表した。
WEC世界耐久選手権ではアストンマーチン・レーシングのワークスドライバーも務め、ル・マン24時間でクラス優勝。母国ブラジルの人気シリーズでは2017年に自身初となるドライバーズ・タイトルを獲得したダニエル・セラは、来季の開幕戦に2年ぶりの開催が決まったレース・オブ・ダブルスのゲストに、日本のモータースポーツ界で15年にわたり実績を積む大ベテランの招聘を決めた。
2017年はスーパーGT500クラスでフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rをドライブし、参戦100戦越えの『グレーテッドドライバー』としても表彰を受けたオリベイラは、合流するユーロファーマRCの公式サイトを通じて「僕は2003年から日本に住み、人生を楽しむと同時にモータースポーツのキャリアを築いてきた」とコメント。
”JP”のニックネームと合わせて、イギリス、南米、日本でのキャリアを紹介したチームは、ウイリアムズF1チームでのテスト経験も持つオリベイラの最大の魅力を「スピードと攻撃性」だと解説した。
そのオリベイラと組んでオープニングラウンドに参戦することを決めたディフェンディングチャンピオンは、「彼がオファーを承諾してくれてとても喜んでいる。彼とともにトラックに戻る日を楽しみにしている」と抱負を語った。
「僕は長年にわたってJPの友人でもあり、知り合った当時から彼は非常に集中力が高く、とても速かった」とセラ。
「僕は今年の開幕戦が久しぶりに”ダブルス”になると知ったときから、彼の参加を検討し始めたんだ。彼は日本に住んでいて、シンプルに物事を運ぶわけにはいかなかったけど、僕らのチームはリザルトを最重要視している。だから、地理的な条件は障害にならなかったよ」
日本と南米ブラジルの時差的条件により、今はまだセラとは電話での合意が成立しただけと語ったJPは、同じ要件から母国の人気シリーズに関しては「普段からそれほど深くウォッチできているわけではない」とも明かした。
「もちろん、僕もいくつかのレースを見ているけど、それほど深くフォローできているわけではない。なぜなら、日本との時差が大きく、観戦に最適とは言えないスケジュールがほとんどだからだ」とオリベイラ。
「でも、このカテゴリーには数多くの才能が集っていることは理解しているし、ダニエルが素晴らしい友人であり、モータースポーツで多くの経験を重ねていることを知っているので、彼とともに戦えるのは本当に光栄だ」
また、シリーズで5度の王者に輝く帝王こと、カカ・ブエノのゲストに元F1ドライバーのフェリペ・マッサが招待されることも発表されているが、さらに2015年から2シーズン、ザウバーでF1を戦ったブラジル人ドライバーのフェリペ・ナッセも、ユーロファーマ・フルタイム・スポーツのゲストとして、2回のチャンピオン経験を持つリカルド・マウリシオと組むことがアナウンスされた。
今季はIMSAを主戦場とするナッセは、デイトナ24時間のパドックで「このコンペティティブなシリーズに初参戦することができて本当にうれしいよ」と、開幕戦出場に向け喜びの言葉を語った。
「王者になったことのあるリカルドのような、有能でフレンドリーなドライバーと組んで参戦できるのは、僕のキャリアの新たなフェーズにとって重要な経験になるはずだ」とナッセ。
そのほか、3月10日にサンパウロ、インテルラゴスで幕を開ける2018年シーズン全12戦には、ネルソン・ピケJr.が初のフルシーズンエントリーを果たすことも発表されている。
<2018年ストックカー・ブラジル・シリーズカレンダー>
ラウンド日程トラックRd.13月10日インテルラゴル(RoD)Rd.24月8日クリティバRd.34月22日ヴェロパークRd.45月6日ロンドリナRd.55月20日サンタ・クルス・デ・ソルRd.68月5日ミリオン・レースRd.78月19日調整中Rd.89月9日カスカバルRd.99月23日ヴェロ・チッタRd.1010月21日タルマRd.1111月4日調整中Rd.1212月9日インテルラゴス