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つちやエンジニアリングのサポーターズクラブ『25PRIDE Supporters CLUB』誕生。会員募る

2018年02月05日 15:12  AUTOSPORT web

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スーパーGTに参戦するつちやエンジニアリングを応援するための『25PRIDE Supporters CLUB』が誕生した
スーパーGT300クラスに参戦するつちやエンジニアリングは、ゼッケンにちなんだ2月5日に2018年の参戦体制を発表したが、同時にチームのサポーターズクラブである『25PRIDE Supporters CLUB(にーごープライド サポーターズクラブ)』を立ち上げることを明らかにした。

 この『25PRIDE Supporters CLUB』は、スーパーGTに参戦するつちやエンジニアリングを応援するためのオフィシャルサポーターズクラブ。『最強プライベーター』として“打倒ワークス”をテーマに挑戦を続けるつちやエンジニアリングが、本質を貫く集団として戦い続けられるように、チーム活動のサポートをするために発足した組織とされている。

「『技術がある』『情熱がある』、そんな職人のいるプライベートレーシングチームを絶やさないために、プライベーターの灯を消さないために、このサポーターズクラブは生まれました」とクラブ発足のプレスリリースには記されている。このクラブ発足にあたって記された“想い”は下記のとおりだ。

* * * * *

「あなたの“想い”とともに」

ただ、速い車を作りたい。
ただ、レースに勝ちたい。

そんなレースバカな男たちがこぞって競い合ったおかげで、技術の進歩が加速した。

その「技術」と「情熱」のぶつかり合いが人々を魅了し、ドラマを生み、感動が生まれた。

たしかにそんな時代があった。そんな男たちが思いっきり活躍できるステージがあった。

しかし、時代が変わったのか。そんなレースバカたちのレーシングチームは、いまでは絶滅危惧種と言われている。それでも必死に食い下がり、残すべき“本質”を貫いていくことだけに生涯を投じている男たちがいる。それが「最強プライベーター」と呼ばれている者の宿命だと感じているからだ。

時代が変わった? そんなんじゃ流行らない?? バカを言うな。“本質”は変わらない。俺たちはそこから逃げない。

誰にでも壁は立ちはだかる。そこから逃げることなく、その壁を壊して前に進めるかどうか。一緒にチャレンジしてくれる仲間がいるかどうか──。
我々のこの『25PRIDE Supporters CLUB』は、“壁”を壊すために必要な、いま、失われつつある“大切なもの”を失くさないための活動です。一人では乗り越えられない。でも仲間がいれば──

ともに、その物語を綴っていきませんか?
あなたの“想い”を乗せて走ります。

* * * * *

「チームが挑戦を続ける意義、そして熱い想いを理解し、サポーターズの会員になることによって、自身を磨き、生きる活力が沸いてくるという方々に仲間になっていただきたい」というこの組織には、個人会員(年会費10,000円/税込)と法人会員(年会費250,000円)が用意される(個人会員にはファミリー料金プランもあり)。

 会員になると専用ホームページ内でレースレポートや動画が楽しめるほか、入会記念品のプレゼント、サポーターズミーティングへの参加、さらにサポーターズオリジナルグッズの購入ができる。また、1戦ごとに設けられているサポートシステムで、ウイング翼端板の裏側に規定値内のサイズでネームの掲出ができる『ラウンドサポーターズ』への参加ができるという。

 詳細はホームページ(www.t-samurai.com/25pride/)、もしくは下記電話/メールにて。今回のサポーターズクラブ発足にあたっての、土屋武士代表からのあいさつは下記のとおりだ。

* * * * *

 私たちは小さな町工場で、数人のメカニックとスタッフで運営しているプライベートレーシングチームです。一般車の整備やイベント運営などもしながら、大好きなレースをやるためにみんなでコツコツ、一生懸命働いています。

 つちやエンジニアリングは1971年、神奈川県藤沢市で、父、土屋春雄が創業しました。親父は伝説のメカニックとして知られ、自動車メーカーのワークスチームを相手に数々の優勝と、5回の全日本チャンピオンを獲得し、「最強プライベーター」と呼ばれていました。

 しかし2008年いっぱいで資金難により活動を休止。その職人の技術と情熱が活躍の場を失ってしまいました。それは同時に次代を担う若い職人が育つ環境が、一つ消滅してしまったということにもなります。

 活動休止を傍で見て、改めて置かれた状況を見つめ直し、色々と摸索してきた私は、職人魂こそ伝承すべき「未来をつくる原動力」であるという考えに辿りつき、継承できる環境を作るため「つちやエンジニアリング」を日本のレースシーンに復帰させることを決断し、その為に必死で活動をしてきました。そしてたくさんの素晴らしい出会いがあり、2015年に日本の最高峰のレース「スーパーGT選手権」に7年ぶりに、つちやエンジニアリングとして戻ってくることができたのです。

 2代目つちやエンジニアリングも「打倒ワークス」をテーマに再び挑戦し、復帰初年度から優勝を獲得しました。復帰2年目の2016年にはシリーズチャンピオンを獲得し、親子2代に渡っての全日本チャンピオンになり、トップチームとして復活をすることができました。

 やる気もある、技術もある。そんな職人集団が何年もの間、活躍の場を奪われていたというこの事実が、今の日本の社会が抱えている問題の一つであると、私は感じています。利益を優先にするために本当に大切なものを失ってしまっているのでは──。今の時代、“本質を貫いて生きる”ということは、本当に大変なことなのかもしれません。しかし、本質をないがしろにして未来を創造できるのでしょうか?

 私は、本質を貫く職人のプライドが、現代の日本を豊かにしてきたのだと思っています。最先端のデジタル機器を使用して開発しているレースのステージにおいても、アナログな昭和のスタイルで勝負を挑み、小さな町工場でも復帰2年目にチャンピオンを獲得できたこの事実を見ても、職人の「人間力」が、大きな企業の持つ、組織力や資本力にも勝負を挑めるということの証明になったと思います。

 私が今「やるべきこと」、それは良き伝統の継承と、次代を担う若い世代が成長できる環境を作ること。そして、それを長く続けることが私の使命だと、そう思っています。資本力、組織力では大企業ワークスチームに及びもしませんが、私たちにはたくさんのハードルを越えて、壁を越えて前に進んできた「実現力」があります。1mmでも必ず前に進むという想いで、常に己を磨き続けてきたからこそ、見ることができた景色があります。そしてそんな私たちを支えてくれる仲間がいてくれるからこそ──たくさんの感動を共有することができ、力みなぎる未来を創造できるのだと、そう思っています。

 このサポーターズクラブは、日本のレースシーンからプライベーターを失くさない為に、残すべき“本質”を守るために生まれました。レースには人を育てる為の要素がすごく詰まっています。また、この活動に触れることで、あなた自身にも熱い想いが漲ってくることでしょう。
大切なことを忘れない為に──。

 私たちと共に戦いましょう。

2018年2月5日
つちやエンジニアリング代表 土屋武士

25PRIDE Supporters CLUB 問い合わせ先
HP:www.t-samurai.com/25pride/
事務局:神奈川県藤沢市葛原 2507・株式会社サムライ内
電話:0466-49-5010
mail:25pride@t-samurai.com
担当:松井宏太・升田義和