男性優位社会だった1960年代のアメリカで、自らの人生を切り開いていった3人の黒人女性の奮闘を描いた映画『ドリーム』(日本では2017年公開)。この映画にちなみ、この人気を受けTSトーキョーは2月2日、働く女子の本音に関するの調査結果を発表した。調査は10代以上の女性397人を対象に行った。
生きていく上で女性は有利か不利かを聞くと、「不利だと思う」(33.8%)が「有利だと思う」(21.2%)を上回った。不利だと感じている人からは、
「女性は男性より容姿で差別されることが多いので、男性より生きづらいのではないでしょうか…」(10代後半)
「社会的地位の面では不利。やはりまだ男性中心社会だと思う」(20代前半)
「仕事をして帰ってからも家で働き、子どもと旦那の世話。何て忙しいんだろうと思う」(30代後半)
という声が寄せられている。また「夜の外出など、常に男性よりも身を守ることを考えて行動しなくてはいけない」(30代前半)など、普通に生きているだけで苦労を感じている人が多い。
「共働きなのに、女性は仕事・家事・育児すべてこなさなければならない」
一方、女性の方が有利だと思っている人からは、は、
「『女子だけには…』みたいなことが多い。レディースデイ、レディファースト、可愛い子にはおまけなど」(30代後半)
「女性は愛嬌でなんとかなる。平均寿命も圧倒的に女性が上なので、"生きていく"という意味で有利だと思う」(40代前半)
などポジティブなコメントが多かった。しかし現代日本で働く上でどう思うかを聞くと「女性のほうが不利だと思う」が68.0%と最も多く、「有利だと思う」は3.8%に留まった。不利だと思う人からは、
「共働きが増える時代になったものの、家事も夫婦で一緒にという意識が低く、女性は仕事も家事も育児もすべてこなさなければならないので大変だと思います」(20代後半)
「自分が技術職で入社して男性の仕事を引き継いだのに、女性だという理由で事務職の給料にされてしまった経験。技術職の給料と手取りも賞与も退職金も明らかな違いがあった」(40代後半)
と公私ともにデメリットを感じている声が寄せられた。有利だと思う人のコメントの中でも「無理な要求(男と対等になりたい)をしなければ人生、女性のほうがずっと気楽だと思います」(40代後半)と諦観したものもあった。それでも57.7%が「女に生まれてよかったと思う」と回答している。
働く女子は男性に「女磨きができない」「家事がおろそかになる」ことを分かってほしい
自分の仕事や将来やりたいことに対して、一番理解が必要だと思う人を聞くと、「プライベートでのパートナー」(55.9%)が最多。2位は「親や子ども」(24.5%)だが、次いで「誰にも理解されなくていい」(7.8%)が続く。
また、自身が働いているとして、身近な男性に理解をしてほしいことには「家事がおろそかになること」(52.6%)、「生活が不規則なこと」(31.7%)、「自分のことに手を抜くこと、女を磨けないこと」(22.7%)などが挙げられた。
仕事に関して出世欲や野心はあるかを聞くと、上位3位は「ほどほどには出世したい」(35.3%)、「流れに身を任せたい」(22.7%)、「野心は全くない」(20.9%)。「出世したい、野心はある」は17.9%となった。