1月25~28日に行われたWRC世界ラリー選手権第1戦モンテカルロで、総合5位が最上位と苦戦を強いられたヒュンダイ・モータースポーツのミシェル・ナンダン代表は「失望させられたラリーだった」と戦いを統括した。
2017年にチームランキング2位を獲得したヒュンダイは、2018年シーズンで悲願のタイトル獲得を目指し、新たに元フォルクスワーゲンのワークスドライバー、アンドレアス・ミケルセンと契約。エースのティエリー・ヌービルと2枚看板にし、計4名のドライバー布陣でシーズンを戦う。
第1戦モンテカルロには3台のヒュンダイi20クーペWRCを投入し、ヌービル、ミケルセン、ダニ・ソルドの布陣で挑んだが、ヌービルがSS1で雪壁に飛び込んでしまい4分近くタイムロス。大会開始早々に大きく出遅れてしまう。
そこからヌービルは意地の走りでポジションを上げたが総合5位で表彰台には届かず。苦しいシーズン開幕を強いられた。
また、チームメイトのミケルセンは競技2日目にオルタネーターのトラブルでデイリタイアしてポジションダウン。ソルドは競技3日目にコースオフした際、マシンの左フロントを壊して競技を続行できず、大量ポイント獲得のチャンスを逃している。
チームを率いるナンダン代表は「(最終SS17の)パワーステージでティエリーとアンドレアスがポイントを獲得したように、最終日は好成績を残すことができたが、この週末は失望させられたラリーだった」とコメントした。
「チャンピオン争いにかかわるため、このモンテカルロでの大量得点を期待していた。しかし、さまざまな要因が重なり、その希望は叶わなかった」
「シーズンはまだ始まったばかりだが、昨年、無理にプッシュすることがどれだけ危険なのかを学んでいる。ライバルが強敵である場合は特にね」
「我々はモンテと相性がいいとはいえないが、もう少し我々の実力をお見せしたかった。今はチーム一丸となって、数週間後の(第2戦)スウェーデンで仕切り直したい」
ちなみに、チームが第1戦モンテカルロに持ち込んだi20クーペWRCは、2017年の最終戦ラリー・オーストラリアで使用したものと基本的には同一スペックのもの。チームは今後、シーズン途中にアップデートを施していく見込みだ。
なお、2月2日発売のauto sport No.1474では『WRC戦国時代 SEASON2』としてラリー・モンテカルロを詳細にレポート。各チームのマシンについてもメカニカルチェックを行っているので、お見逃しなく。