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BTCC:2018年体制続々。AmDは『アウディS3』に『MG6』を加えた4台に拡大

2018年02月01日 10:32  AUTOSPORT web

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アウディS3セダンに加え、新たにMG6 GTの2台を加えた4台体制に拡大するAmDチューニング.comチーム
2018年のBTCCイギリス・ツーリングカー選手権開幕に先立ち、有力チームの体制が続々と固まりつつある。ここまで独自開発の『アウディS3セダン』の2台体制で挑んできたAmDチューニング.comチームは、新たに『MG6 GT』を加えた4台体制に拡大して、シリーズを戦うと発表した。

 昨季までトリプルエイト・レースエンジニアリングが走らせていたMG6 GTの2台を買い取ったAmDチームは、すでに同チームへの残留を決めているオリー・ジャクソンと、新加入のサム・スメルツがドライブするアウディS3セダンと並んで、この実績あるマシンをシリーズに投入する。

 すでにドライバー候補の選定も進んでおり、少なくとも1台にはBTCCで優勝経験のあるドライバーの起用が見込まれている。

「BTCCは最高峰のツーリングカー選手権であり、MG6を走らせるチャンスがあると聞いた瞬間に、諸手を挙げて飛びついたんだ」と、チーム代表のショーン・オランビー。

「2018年はBTCC創設60周年記念の特別なシーズンであり、そんなタイミングで4台体制に拡充し、グリッドでのプレゼンスを高めることができたのは本当に喜ばしい」

「MG6は近年のシリーズでもっとも成功を収めたマシンの1台であり、いくつもの勝利と表彰台を獲得している。チームメンバーの全員がこの挑戦に興奮しており、開発プログラムを進めていくための準備はすでに整っている」

「有力なドライバー候補とも話し合いを進めているので、アウディS3とMG6という、ツーリングカーを象徴するスポーティなサルーン4台で戦うことを本当に楽しみにしているよ」

 一方、このMG6の2台を参戦枠のTBLごとAmDに売却した強豪チームのトリプルエイトは、現時点では新規プログラムの噂は聞こえておらず、シリーズで何度もタイトルを獲得した名門は今季のグリッドに姿を見せない可能性が高まっている。

 その動きに呼応する形で、昨年からBTCCに復帰を果たしたボクスホールのワークスチームであるパワー・マックス・レーシング(PMR)は、今季のドライバーにジョシュ・クックの復帰を発表。残留する若手のセナ・プロクターとともに『ボクスホール・アストラBTCC』のステアリングを握ることとなった。

 現在26歳のクックは、2015年に同チームのシボレー・クルーズをドライブしてBTCCにデビュー。翌年にはトリプルエイトに移籍し、前述の『MG6 GT』を走らせてきた。

 そのMG6の活動体制がAmDに移管されたことに伴い、クックは古巣への復帰を決意。前年度にトム・チルトンがドライブした新型マシンの開発作業を引き継ぐこととなる。

「PMRに復帰できて本当にハッピーだ。デビュー初年度で(ルーキー・オブ・ザ・イヤーに相当する)ジャック・シアーズ・トロフィーを獲得して、本当ならそのまま彼らと戦い続けたかったんだが、当時は周囲にその環境が整っていなかったんだ」とクック。

「昨年、素晴らしいルーキー・シーズンを送ったセナ(・プロクター)とともに、このボクスホール・アストラを勝てるマシンに仕上げていきたいと思っている」

 さらにシリーズのフロントランナーであるトム・イングラムも、スピードワークス・モータースポーツ(SWM)への残留を発表。2018年も最新型のトヨタ・アベンシスをドライブし「目指す目標はひとつしかない」と、意気込みを語った。

「17年はシリーズ4勝を記録し、つねにチャンピオンシップの上位で戦い続けることができた。開幕以降は選手権首位を維持することもできたしね」とイングラム。

「そんなシーズンを終えて、次の年に目指す目標はひとつしかない。SWMは僕の第二の家族のようなものだし、この残留の決断で走り始めた初日から競争力を発揮できるはずだ」

「もちろん、トヨタ・アベンシスのことは隅々まで知り尽くしている。何を改善すべきかも理解しているし、タイトル獲得に向けすべてがダイナミックに機能するはずだと思っている」