DNA検査やミイラの墓に関する記録の検証などが行われた結果、最終的に1人の女性が浮かび上がった。だが確証を得るために、候補者の系譜から存命する子孫にあたるバーゼル在住の兄弟及びアメリカ在住の88歳女性から唾液サンプルが採取され、ミイラのDNA情報が比較検討された。そしてこのミイラは1719年にフランスのストラスブールで生まれた女性、アンナ・カタリナ・ビショッフさん(Anna Catharina Bischoff)であることにほぼ間違いないという見解に至った。
そしてこれらの調査の経緯から、アンナ・カタリナさんの子孫の1人がイギリスの外務大臣ボリス・ジョンソン氏であることも判明した。ジョンソン氏にとって9代前にあたるアンナ・カタリナさんには7人の子供が生まれたが、そのうち成人したのは2人の娘だけであった。うち1人の娘アンナさんの結婚相手クリスティアン・フーベルト・プフェッフェル男爵(Christian Hubert Baron Pfeffel)の名字が、ジョンソン氏(本名はAlexander Boris de Pfeffel Johnson)に受け継がれている。