1月29日、開催最終日を迎えた日本レース写真家協会(JRPA)写真展『COMPETITION』の会場に、2017年にインディ500を制した佐藤琢磨が登場し、ファン向けのトークショーに出演した。
JRPAは、新聞・雑誌、WEB等での報道目的を主体に、国内外の二輪・四輪の公認モータースポーツイベントを撮影する、1971年に設立されたモータースポーツフォトグラファーの団体。2018年は1月18日から六本木のアクシス・ギャラリーで写真展を開催しており、連日多くのファンが訪れていた。
そんな写真展のラストを飾ったのは、たびたびこの写真展でトークショーに出演してきた琢磨だ。今回は、抽選に当選したファンが集まり、会場上にあるスペースを使って、新たに『インディ500チャンピオン』の称号を得て姿をみせた。
19時30分からスタートしたトークショーでは、まずJRPA小林稔会長からあいさつがあった後、セブリングでのテストを終え帰国したばかりの琢磨が登場。まず琢磨にはインディ500優勝や、JRPAへの長年の協力に感謝し、JRPAアワード栄誉賞が贈られた。
さらに、1月28日生まれの琢磨に誕生日ケーキが贈られ、笑顔でイベントをスタートさせたが、今度は琢磨からサプライズが。なんと、インディ500優勝のボルグワーナートロフィーに代わって受け取ったばかりの、ミニチュア版トロフィー“ベイビーボルグ”の本物を琢磨が持ってきてくれたのだ。もちろん本邦初公開。
「大きな会場だったり、オフィシャルなイベントが多かったりしたので、これくらいの人数がちょうどいい」とJRPA所属で、長年琢磨を撮影してきた松本浩明カメラマンとトークショーを行った琢磨。キャリア初期から振り返りつつ、F1時代やインディ時代、今シーズン等、松本カメラマンの写真で振り返っていった。
途中、琢磨は安心できる環境だからか、ふだんなかなか聞けないような軽快なトークを披露。気になる2018年については、まだテストが満足にこなせなかったものの、琢磨のイチ押しはカラーリング。「スゴくカッコいい。まわりのドライバーからも『すごくいいな』と言われました」と笑みを浮かべた。
ファンから寄せられた質問に答えるコーナーでは、「インディ500に勝つか、インディカーのシリーズチャンピオンを獲るか」というものも。これについて琢磨は、「2018年はシリーズチャンピオンを目指したい」と回答。会場からは拍手も起きた。トークショー出演後、1階のル・ガラージュでマシンのモックアップと対面し、さらに地下1階にある写真展会場を訪れた琢磨は、タペストリーにサインを入れたり、松本カメラマン以外の写真も興味深く見入っていた。