大阪へのUIJターンを促進する「ボケない大阪UIJターンプロジェクト」公式サイトのデザインがカオスすぎるとネット上で話題を呼んでいる。
同サイトトップには、スーツ姿の男女3人が頭から地面に突っ込んだ画像が掲載されている。左端の男性はがに股でアルファベットの「U」を表しており、中央の男性は「I」、右端の女性は腕と体で「J」を表していると思われる。かなりシュールな絵面だが、大阪の仕事や生活を紹介した「大阪企業ガイドブック」の表紙にもこの画像が使われている。
これを見たあるツイッターユーザーが1月26日、
「(ガイドブックの)表紙ビジュアルがなんかめっっちゃ怖いんですけど若者が潰される感すごいあるんですけど就活生に夢も希望もない感じしません?大丈夫???怖いの私だけ?」
と投稿した。
「『大阪にツッコム』というのは大阪で仕事をするという意味も込めている」
ネットでは「笑うじゃん」「面白くないですか?」と好意的な意見も出ていた一方で、「『死』に似たイメージしか持てない」とかなりネガティブな印象を抱いた人もいたようだ。
このデザインの意図について、同プロジェクトを推進する大阪府・商工労働部の担当者は、
「プロジェクトのキャッチコピーが『ボケない大阪へ、ツッコメ。』ですので、地面に突っ込んだデザインにしました。『大阪にツッコむ』というのは、大阪で仕事をするという意味も込められています」
と話した。ネットで話題になっていることは、すでに知っているといい、
「若者を呼び戻そうと、インパクトのあるデザインにしようと思いました。発表前から話題になると思っていました」
と語る。あえて強烈なデザインにすることで、話題になることを狙っていたようだ。
一部からは「死」を連想するというかなりネガティブな感想も出ている。このことについては、
「プロジェクトのサイトでは、地面に突っ込んだ3人が生きているということがわかるようになっています」
と説明した。確かに、サイトトップの写真の左下には、地面に突っ込んだ女性の上半身が表示されている。さらに画面をスクロールすると、残り2人の男性の写真も載せられている。これを見れば「死」のイメージは拭えるはずだという。
また、ネットでは「犬神家にしか見えない」という声も上がっていた。確かに映画「犬神家の一族」に出てくる、湖に上半身を突っ込んだ死体を思い起こさせるデザインだ。しかし、担当者は、「作成する時には『犬神家の一族』は想定していなかったため、そのような受け止め方もあるのかと感じています」と関連を否定した。
「いつもはボケている大阪の、まったくボケていない魅力」を発信
公式サイトによると、同プロジェクトは「いつもはボケている大阪の、まったくボケていない仕事・暮らしの魅力的な情報を届け、大阪へのUIJターン就職を促進する」ことが目的だという。前出の担当者も、
「毎年、大阪から東京に約1万人が流出してしまうため、人材不足に悩んでいる。企業情報を提供したり、就職・転職の相談に乗ったりすることで、UIJターンを推奨しています」
と説明する。サイトには求人情報が掲載されている他、梅田や谷町六丁目などの人気の暮らしエリアが紹介されている。