マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで始まったMotoGPクラスの公式テスト。2018年シーズン最初のオフィシャルテストであり、ここから新しいシーズンがスタートする。1日目を終えて12番手につけたMotoGPクラスルーキー、中上貴晶が、初日の走行の感触について語った。
2018年シーズンからMotoGPクラスにステップアップし、LCRホンダ・イデミツから参戦する中上。2017年11月にバレンシアで行われたMotoGPクラスの公式テストでは、2日間の総合でトップのマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)から約1.8秒差の18番手という結果だった。
セパンで行われたテスト初日は午前中早くに雨が降った影響でウェットコンディションでのスタートしたものの、昼頃にはドライにまでコンディションが回復。中上は路面が濡れていた午前中から走り込み、64周を周回して、63周目に2分0秒664で12番手タイムをマークした。
中上が記録したこのタイムはルーキー勢トップとなるもの。ちなみにこの日のトップタイムはダニ・ペドロサ(レプソル・ホンダ・チーム)の1分59秒427で、その差は約1.2秒となっている。
「セパンサーキットをMotoGPバイクで走行するのは今日が初めてでしたが、とても気持ちよく走ることができました」と中上は2018年シーズン初となった公式テストの感触を語る。
「晴れて強い日射しが射すと厳しいコンディションになりますが、そんななかでも多くの周回数を走行できました。チームと一丸となって取り組み、MotoGPバイクの走らせ方についてかなり理解が進んできました。今日はしっかりと前進できた一日でした。バイクのフィーリングもよく、コースインするたびにうまく走れるようになっている実感があります」
年末に行ったインタビューのなかで「まだ(MotoGPクラスのワンメイクタイヤである)ミシュランタイヤの特性をつかみきれていない。開幕戦までにタイヤの理解を深めたい」と語っていた中上だが、今回のテストでは初日からタイヤに関する新しいトライをしているようだ。
「今日の終わりには、初めてリヤ用にソフトタイヤを入れてアタックをしてみました。まずまずの良いタイムを出せたと思います。今日は総じて良いフィーリングで走ることが出来て、ミシュランタイヤに対する理解もさらに進みました。自分たちの今の目標を確実に消化しながら前進しているので、手応えのある初日でした。明日以降がさらに楽しみです」