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豪州SC:新生ティックフォードの2018年体制確定。23歳若手は“伝説的”F1コーチに師事

2018年01月29日 17:22  AUTOSPORT web

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新たに2年延長のオプション契約に合意したチャズ・モスタート
DJRチーム・ペンスキーと並び、VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーでフォード系のトップチームとして活動するティックフォード(旧称:プロドライブ・レーシング・オーストラリア)が、エースのチャズ・モスタートとの契約を2年延長したと発表。これで2018年に向け4台のドライバーすべてが確定した。

 このオフシーズンにチーム名が改称されたことと合わせて、モスタートは2017年シーズン終了と同時に公式に契約を解消。2015年オフにチームと結んだ当初の契約内容は“2+2”となっており、2年契約に加えて、ドライバー、チーム双方の合意の元でさらに2年の契約延長がオプションとして含まれていた。

 この契約をベースに、チームとモスタートは新たにオプションを行使し、2年の契約延長に合意。2019年終了まで同チームで戦うことを決めた。

 次の2年は、モスタートにとってVASCトップカテゴリーで過ごす5年目、6年目のシーズンとなり、フォード・パフォーマンス・レーシング、プロドライブ・レーシング・オーストラリア、そしてティックフォード・レーシングと名称を変えたチームと、デビューイヤーに所属したディック・ジョンソン・レーシング(現DJRチーム・ペンスキー)を含め、そのキャリアのすべてでフォード製のマシンをドライブすることとなる。

「新たにTFRに名前を変えたチームは、早い時期から僕に対して高いロイヤリティを示してくれていた。次の数シーズンに向けて、バサースト1000での優勝やチャンピオンシップの制覇という高いステップを、確実に成し遂げるための計画を立ててくれたんだ」とモスタート。

 これでティックフォードの4台のうち、来季終了時点で契約満了を迎える2015年王者マーク・ウインターボトムを除き、3名のドライバーが2019年終了時までの契約を確保。

 モンスター・エナジー・レーシングのエントリー名で参戦するキャメロン・ウォーターズは、新たな2年契約を締結。そして2017年のエンデュランス・カップ登録で鮮烈な走りを見せたリッチー・スタナウェイは、2018年からトップカテゴリーへのフルエントリー契約を獲得し、チームからは複数年契約がアナウンスされている。

 そのウォーターズは、このオフシーズンの期間にイギリスに渡り、数多くのF1ドライバーを生徒に持つ伝説のドライビング・コーチ、ロブ・ウィルソンの元でレッスンを受けたことを明かし、この経験が2018年シーズンの飛躍に繋がるはずだと、自信を深めている。

 キミ・ライコネン、デビッド・クルサード、中嶋一貴らをはじめ、近年ではウイリアムズF1チームのドライビング・コンサルティング業も務めているニュージーランド出身のロブ・ウィルソンは、現在でも世界中からトップドライバーがその師事を仰ごうと押しかける、超一流のドライビング・ティーチング・プロとして知られている。

 現在23歳のウォーターズは、乱高下のあるラフなシーズンを過ごしたルーキー・イヤーからの脱却を図ろうと、2016~17年のオフシーズンに初めてウィルソンの門を叩いた。

 一部のトップドライバーたちは、そのコーチングとレッスン内容自体を秘密にしておく傾向があるものの、ウォーターズは当初からその経験と内容をオープンにし、明らかにドライビングスキル向上の恩恵を受けたことを明かしていた。

「ドライビングのリフレッシュを図るのに本当に効果的なコースだったけど、そのときは制限時間となってしまい、モヤモヤを抱えたまま切り上げなければならなかったんだ」と、1月にティックフォード・レーシングのフィットネス・トレーニング・キャンプで訪れたゴールドコーストで語ったウォーターズ。

「でも先週イギリスに渡り、ふたたびロブを訪ねた時に、彼は『中断されたカリキュラムの続きから始めよう』と言ってくれて、それはとても良かった。相変わらずロブは忙しく、今回もほんの2~3日の期間だったけど、それは確実に価値のある経験だったよ」

「そのメソッドは、僕がクルマの中で何をしているのか、その基本に立ち返るものなんだ。普段、自分がマシンのドライブでどんな操作をしていて、何ができて、何をしてはいけないか。本当に考えさせられる内容だ」

「それが役に立ったことは間違いないし、去年のオフに途切れていたロブの僕へ対する理解が深まり、そのおかげで僕がマシンに何を感じていて、どう話すか。改善を進めることができた」

「全体的に見て、オフの期間にこうしたトレーニングとレッスンを重ね、悪癖をリセットするのはとても良い方法だと思う。昨年のように、シーズンの成績がグッと上向いてくれることを願っているよ」