マクラーレン・テクノロジー・グループのエグゼクティブディレクターであるザック・ブラウンは、2018年、パワーユニットを変更したことがプラスの効果をもたらし、シーズン開幕戦のF1オーストラリアGPからチームは上位で戦うことができると自信を示した。
F1の歴史のなかでフェラーリに次ぐ成功を収めてきたマクラーレンだが、2015年にパートナーとして契約したホンダのパワーユニットは信頼性も競争力も大きく向上することはなく、チームは3シーズンを下位で低迷して過ごした後、2017年末でホンダとの契約を解消した。
しかし2018年から新たにルノーと契約したことで、チームメンバーの士気は上がり、見通しが明るくなってきたと、ブラウンは考えている。
ブラウンは世界経済フォーラム出席のために訪れたダボスで、アメリカのテレビ局CNBCに対して「2017年はマクラーレンの歴史上もっともひどいシーズンだった」「直近の3年間は非常につらい時期だった」と語った。ダボスでは、マクラーレンとCNBCとの商業的パートナーシップ締結が発表された。
ブラウンは、2016年に加入して以来マクラーレンにおいてマーケティングの専門知識を活用してきたものの、チームの資金に関しては、十分ではあるが、メルセデスやフェラーリのレベルには遠く及ばないと認めた。しかし2018年にパフォーマンスを大きく改善できるという確信はあるという。
「F1は金のかかるスポーツだ。我々は財政的には上位の2チームと戦えるレベルにない」とブラウン。
「我々は、今でも間違いなく上位4チームのうちのひとつだ。そこで改善を続け、できる限りのリソースをチームにつぎ込んでいく必要がある」
「それを正しく行うことができれば、チームとしての序列を大幅に上げていくことができるはずだ」
「オーストラリアでは上位に大きく跳躍する我々をお見せできるだろう」
フェルナンド・アロンソもまた、ルノーとのパートナーシップによるマクラーレンの新たな夜明けに期待するひとりであり、過去3年よりも上位での戦いに加われることを願っている。
アロンソは、デイトナ24時間レースに先立ち、NASCARのシーズン開幕前プレゼンテーション出席のため滞在していたシャーロットで「できれば過去3年間のことは早く忘れ去られるといいね」と語った。
「僕らにとってこれまでとはまったく違う勝負になると思っている。次のシーズンは、ルノーのパワーユニットを搭載してかなり競争力を発揮できるはずだ」
「新しいマシンの準備を見ると、あらゆる面で以前よりもずっと(大きな)可能性が感じられる。2018年への自分たちの期待はとても高いよ。チームのムードは以前とまったく違う」