1月27日にスタートが切られたIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ第1戦デイトナ24時間レースは28日、折り返しとなる12時間を経過。今レースがデビュー戦となるアキュラ・チーム・ペンスキーの6号車アキュラARX-05 DPi(デーン・キャメロン/ファン・パブロ・モントーヤ/シモン・パジョノー組)がレースをリードしている。
スタート直後に雨の予報も出るなかグリーンフラッグが振り下ろされた2018ロレックス・デイトナ24時間レース。現地14時40分、曇天のなか始まったレースでは前日、0.007秒差でアキュラARX-05 DPiのデビューポールをを阻止したコニカミノルタ・キャデラックDPi-V.Rの10号車キャデラックがホールショットを決め、序盤のレースをリードする。
その後方では、2番手スタートとなったアキュラ・チーム・ペンスキーの7号車アキュラARX-05 DPiを3台のキャデラックDPi勢が攻めたてる展開となり、1回目のルーティンピットまでにキャデラック勢がトップ4を独占することとなった。
2時間30分を迎える間際にこのレース初めてのフルコース・イエローコーション(FCY)が導入されると、上位を固めていたキャデラック勢の間にテキーラ・パトロン・ESMの22号車ニッサンDPiが2番手に割って入る。しかし、22号車ニッサンは3時間過ぎに右リヤタイヤのバーストに見舞われてポジションダウン。トップから4周遅れとなってしまった。
22号車ニッサンに限らず、このレースではプロトタイプ(P)クラスを含む全3クラスでタイヤのパンク、バーストが多発。
スタートから1時間40分後には22号車ニッサンの僚友である2号車ニッサンにも右リヤタイヤにトラブルが発生したほか、マツダチーム・ヨーストの77号車と55号車のマツダRT24-P DPi勢、前年王者の10号車キャデラック、BMWチームRLLの25号車BMW M8 GTEなどもアクシデントに見舞われている。
このうち22号車ニッサンと10号車キャデラックはそれぞれ2回ずつバーストが発生したが、10号車キャデラックは壊れたタイヤがボディカウルやラジエターを壊したことでガレージでの修理を余儀なくされた。
タイヤトラブルこそ頻発しているものの、例年に比べ極端にセーフティカーの出動回数が少ない今回のレースは5時間過ぎに通り雨があったが、ここでも大きなアクシデントは起きず。また、マシントラブルによるリタイアもエンジンのミスファイアが発生したスプリット・オブ・デイトナ・レーシングの90号車キャデラックDPi-V.Rのみとなっている。
スタートから10時間直前に発生したLMP2カーの単独クラッシュを原因とする2回目のFCYからのリスタート後、総合優勝を争うPクラスではアキュラ・チーム・ペンスキーの6号車、7号車アキュラと、マスタング・サンプリング・レーシングの5号車キャデラックDPi-V.R、ウェレン・エンジニアリング・レーシングの31号車キャデラックDPi-V.Rの4台がトップ集団として抜け出し、11時間過ぎには4台が数秒差のなかでトップ争いを展開。
12時間を経過した現在は、6号車と7号車、2台のアキュラDPiがワン・ツー体制を形成しながら総合3番手の31号車キャデラックに約20秒のギャップを築いている。また、トップ4に次ぐ総合5番手には22号車ニッサンが1周遅れで続いている。
フェルナンド・アロンソもドライブするユナイテッド・オートスポーツの23号車リジェJS P217・ギブソンもまた右リヤタイヤのアクシデントに見舞われたもののスタートから3時間以降はトップ10圏内を走行していた。しかし、スタートから10時間20分過ぎにブレーキトラブルから長時間の修理を余儀なくされ、総合15番手に後退した。
レース序盤に相次いでタイヤトラブルに見舞われたマツダ勢は、マシントラブルも同時に抱えたことで55号車マツダが総合16番手、77号車マツダが18番手となっている。
GTLMクラスはレース序盤からフォード・チップ・ガナッシレーシングの66号車フォードGTがトップを譲らず。僚友67号車フォードGTを従えながら3番手以下に控えるコルベット、ポルシェ、BMWなどのライバルたちをラップダウンにする快走をみせている。。
GTDクラスではレース序盤、3GTレーシングのレクサスRC GT3勢が好調な走りをみせ、14号車と15号車レクサスの2台がトップ争いに加わっていた。しかし、レクサス勢は両マシンとも徐々に順位を下げ、現在は14号車レクサスが19番手、15号車レクサスが8番手を走行中だ。
アキュラNSX GT3を走らせるマイケル・シャンク・レーシング(MSR)は、93号車NSXが後方グリッドから追い上げをみせポディウム圏内まで順位を上げていたが、ギヤボックスのトラブルの影響で15番手に後退。
一方、僚友の86号車アキュラNSXは8時間過ぎから表彰台圏内を走行していたが、12時間経過時にはGTDクラス首位に浮上。同一周回でクラス2番手につけるGRT・グラッサー・レーシング・チームの11号車ランボルギーニ・ウラカンGT3、同3番手のポール・ミラー・レーシングの48号車ランボルギーニ・GT3とクラストップの座を争っている。