2018年のWRC世界ラリー選手権第1戦モンテカルロは1月27日、SS9~13が行われ、セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)がリードを拡大し、大会6連覇へ王手をかけた。総合2~3番手にはトヨタ・ヤリスWRCを操るオット・タナクとヤリ-マティ・ラトバラがつけている。
■Mスポーツ・フォード
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合首位
「僕らは、オット(・タナク)と15秒弱のギャップでスタートしたけれど、いまは33秒のアドバンテージがある。結果に満足しているよ」
「極端にチャレンジングなコンディションのなかで、本当にいいファーストステージだった。その後、もう少しトリッキーになったけれど、コンディションがこんなに厄介だとギャップをマネジメントするのは簡単ではない」
「不必要なリスクを取るのは僕のスタイルではないから、ちょっと慎重になり過ぎたかもしれない。だけど、全体的にいい1日だったよ」
「まだ走行距離が64km残っていて、オットは最後まで全力投球してくるはずだから、リラックスできる余裕はない。午前中、いいペースで集中し続けなければならない」
●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合6番手
「確かにもっとも簡単な日ではなかったけれど、僕らのパフォーマンスに満足しているよ。今日はたくさんの対照的で、チャレンジングなコンディションに見舞われた」
「今朝のステージは特に難しかったよ。僕らの走行順を考慮すると、ペースはかなりよかったと思う」
「前走者たちとも20秒ほどしか離れていない。だけど、明日はコンディションが少し落ち着きそうだ。そうなると、大きなゲインを生み出すことは難しくなるけれど、引き続き頑張るしかない」
●ブライアン・ブフィエ(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合8番手
「さまざまな、チャレンジングなコンディションが続く、典型的なラリー・モンテカルロの1日だった。それがこのラリーを楽しませてくれるもので、実際とても楽しかったよ」
「ときに、スリップしやすいセクションや、もっとグリップが必要なセクションでは、ペースを合わせるのが難しくなるけれど、いい1日だったし、かなり満足している」
■ヒュンダイ・モータースポーツ
●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合16番手
「面白い1日だったよ! 午前中の走行は順調だった。早いうちは雪がぬかるんでいて、モンテカルロ独特のコンディションだった。電車みたいに、轍に沿って走ろうとしなければならなかったけど、それも簡単ではなかった」
「直線区間でスピンしてしまったけれど、ステージ優勝を獲得することができた。午後も同じような状況だったけど、時おり霧が出ている難しいセクションがあった」
「今日の僕たちの優先事項は、マシンでの走行時間を伸ばすこと。その観点から見れば、有用な1日だったけど、難しいコンディションのせいで、できることは限られていたね」
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合7番手
「時おり、トリッキーな状況になる1日だった。1回目の走行では、特に出走順が2番目だったこともあり、あちこちで苦戦した。他のマシンが出走するごとにステージの状況は改善されていったから、僕たちはこれ以上のことはできなかったね」
「午前中には順位をひとつあげることができたが、残念ながらそれはダニ(ソルド)のトラブルのおかげだったんだ。2回目の走行時も変わりやすい状況だった」
「SS11では結局野原を通り過ぎることになったけど、それはブレーキング時に水たまりに突っ込んでしまったからなんだ。避けることはできなかった。他の多くのクルーにとっても同じ状況だったと思う」
「それから僕たちは2つのステージ優勝を獲得し、総合7位に上がることができた。日曜日の目標は、いいリズムとペースを維持し、あとひとつかふたつ順位を上げるためにできる限りのことをすることだね」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/リタイア
「この週末は、ポジティブなことが何も得られない。ばかげたアクシデント(SS9でコースオフ)のせいでリタイアすることになり、本当にがっかりだ。表彰台を狙っていいバトルを演じていたところだったのに」
「雪のせいでペースを落としていて、感触を掴むのが難しかった。それほどプッシュしていなかったのに、突然フロントのグリップを失い、コースを外れてしまったんだ。
「ラリー2規定は適用されないから、僕たちのラリー・モンテカルロは終わった。僕にできることは、次のイベントであるラリー・メキシコに目を向けることだけだ」
■シトロエン・レーシング
●クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)/デイ3総合5番手
「午前中の1回目の走行では、時間が経つごとにグリップレベルが改善していった。でも2回目の走行では、細いターマックのラインが2本見えるだけだった」
「もちろん時速170km近くで走っている時にラインを外す余裕なんてないし、そんなことをしたら一巻の終わりだ」
「総合4位を獲得するために戦えるようになるか分からないけど、木曜日の夜の僕たちの不運を考えれば、総合5位で初戦を終えようとしていることはシーズンとしては良いスタートだ」
●クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)/デイ3総合9番手
「出走順のせいで、最初の2ステージはとても厳しい状況だった。でもドライ傾向だった最終ステージで、僕たちのペースを見せられたことは嬉しい。明日もこのようなコンディションだといいね」
■トヨタ
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合3番手
「今日は典型的なラリー・モンテカルロの天気のなかでのラリーだったね。午前中は雨と雪に見舞われ、午後は晴れて乾いた路面を走るというように、1日のなかに四季があるような感じだった」
「ラリーが始まる前、『トップ3以内ならば完璧』だと言ったが、実際のところ現在の順位に満足している。完全にうまく行っているとは言えないけど、後続との差は大きく開いている」
「だから、今は自分自身のドライビングに集中しているよ。今回は大きなリスクを避けてフィニッシュすることを目標に置いていて、それがとても重要であると思う」
●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合2番手
「自分とチームにとって、今日も力強い1日となった。また、運転がかなり楽しく感じられるくらいクルマは好調だった。雪の中の最初のSSでタイムを失ったのは残念だけど、それ以降のSSは本当にうまく走れたと思う」
「気持ちよくかつクレバーに、そしてコースから外れないように注意しながら、自分のペースを保つことだけを考えて走り続けた」
「ヤリスWRCでの最初のラリーで、現在の順位につけていることにとても満足しているから、リスクを冒してまで順位を上げようとは思っていない。また、チームとしてもそのほうが良いと思うんだ」
「シーズンが始まる前の段階で、チームにはいいドライバーが揃い、クルマに競争力があると確信していたから、チームにとってもいい展開だと思っている」
●エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合4番手
「比較的スピードが低い左コーナーで雪が解けてぬかるんだ状態となっていた。そこで滑ってしまい、ワイドに膨らんで土手に当たりリヤタイヤがホイールから外れてしまったんだ」
「そこまではミスなくクリーンに走っていただけに多くのタイムを失い残念だけど、それでもまだ総合4番手につけている」
「 明日も総合4番手のポジションを守り抜くのは決して簡単ではないと思うけど、路面がドライならば自信はあるよ。今日最後のSSでクルマのフィーリングがとても良かったからね」
「タイヤのグリップレベルさえ大きく変わらなければ限界を把握することができ、そういう路面でいつも良い走りをできていると思う」