先週、FIA安全委員会の代表を務めるチャーリー・ホワイティングが、F1オランダGP開催を検討中のTTアッセン・サーキットを訪問した。
1985年にザントフォールトで行われたオランダGPを最後に、同国ではF1は開催されていない。地元のヒーローであるマックス・フェルスタッペンが高い人気を得ていることから、F1を呼び戻すことは同国にとっても、またリバティ・メディアにとっても期待の持てる展開だ。
歴史ある会場のザントフォールトは現在、オランダGP開催に関連する経済効果を測るため、予備調査を行っている。
一方のTTアッセンは、先週金曜日にホワイティングが訪問してコース設備の評価を行っており、会場候補としては、より優位な状況にあるとも言える。
毎年MotoGPを開催している同サーキットは全長4.5kmのコースを持ち、観客の収容人数は11万人を誇る。F1開催に必須となるグレード1ライセンスをFIAから取得するうえで、大規模な改善は必要ないと見られている。
ホワイティングは縁石とクラッシュバリアの変更点を指摘し、テックプロのセーフティバリアの設置と、数カ所でコースレイアウトの変更が必要であるとした。
サーキット側が独自に行ったコンピュータシミュレーションでの評価では予想以上に良い結果が得られており、TTアッセンはオランダにF1を呼び戻す夢に一歩近づいた。
「まだ先は分からないが、ホワイティングがサーキットの現代的な設備とメンテナンス状況について非常に前向きな反応を示したと聞いて、喜ばしく思っている」と、TTアッセン・サーキット代表のアルヤン・ボスはDe Telegraafに述べた。
「3年以内にオランダにグランプリを呼び戻したいと、我々は常々言ってきた。現時点でチャンスは五分五分だと見積もっている」
TTアッセンの適合性はさておき、オランダGPは未だにプロモーターを必要としている。ボスによると、グランプリ開催プロジェクトにはオランダの内外から関心が寄せられているという。