2018年のWRC世界ラリー選手権第1戦モンテカルロは1月27日、SS9~13が行われ、セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)がリードを拡大し、大会6連覇へ王手をかけた。総合2~3番手にはトヨタ・ヤリスWRCを操るオット・タナクとヤリ-マティ・ラトバラがつけている。
ラリー・モンテカルロの競技3日目は前日夜から降り出した雪の影響もあり、スノーコンディションで争われた。
競技2日目でオジエとタナクが14.9秒の接戦を繰り広げていた優勝争いは、オジエが左フロントホイールにダメージを負いながらもSS9だけで1分以上のマージンを作り出し、王者の貫禄をみせつける。
追いかけるタナクもSS10~11と2SS連続でステージ最速タイムを叩き出して反撃。その後もオジエを上回るタイムを記録し続け、一時は1分18秒4まで広がったギャップを33.5秒まで押し戻した。
走行後、オジエは「今日最初のステージ(SS9)はキャリアのなかでも最悪のコンディションだった」と語っている。
「本当にクレイジーな状況だった。解けかけた雪ばかりで、本当に滑りやすく、ほぼ低速での走行を強いられたよ」
「また、(タナクに対し)SS13で6秒ものタイムを失ったことは受け入れるしかない。少なくとも30秒のマージンを持って最終日に臨みたいと考えていて、その目標は達成できた」
「特に最終ステージでは完璧なタイヤチョイスができたわけではなかった。路面も汚れていたし、限界までプッシュした。だから受け入れるよ」
ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)とラトバラが繰り広げていた総合3位争いは、ソルドがSS9でクラッシュしたためラトバラがポジションアップ。その後も堅実な走りで順位を守りきった。
ラトバラに続く総合4番手には、SS11でパンクの不運があったエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)が食い込み、トヨタ勢が2~4番手を確保。ただし、ラッピの1.6秒後方にはクリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)が迫っている状況だ。
総合6番手以下は、エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)、ブライアン・ブフィエ(フォード・フィエスタWRC)と続いている。
28日の競技最終日はモナコ公国の北側に位置するフランスの山岳地帯でSS14~17の4SSが行われる。このうちSS14とSS16ではつづら折れのコーナーが続くチュリニ峠が舞台となる。また、最終SS17はステージ上位5人にボーナスポイントが与えられるパワーステージだ。
4SS合計の走行距離は63.98km、リエゾン(移動区間)を含めた総走行距離は224.58kmとなっている。