2018年のWRC世界ラリー選手権第1戦モンテカルロは1月25日、SS1~2が行われ、シリーズ5連覇中のセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)が17.3秒のリードで総合首位にたった。
■Mスポーツ・フォード
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)/デイ1総合首位
「スリックタイヤで路面が凍ってるセクションを通るのが、どれだけ難しいかは分かっていたけれど、実際そこでスピンしてしまった。ほとんど誰もがそこに時間をかけていたと思うけど、さいわい僕たちはさほど時間をロスしなかった」
「ステージのほかの部分も、つねにグリップが変化して、かなりトリッキーだった。プッシュできるところとできないところの見極めが難しかったね」
「マシンには満足している。この状況下では、快適さが必要で、さもなければ、スピードを出すチャンスはない。まだ改善するべき小さなポイントはあるけれど、満足しているし、いいスタートだった」
●ブライアン・ブフィエ(フォード・フィエスタWRC)/デイ1総合8番手
「本当にトリッキーなラリーの始まりだったけれど、マシンは素晴らしくて、ドライビングを楽しめたよ。ペースノートには全開でアタックできると書いてある箇所でも、最初はなかなかアクセルを全開にできなかったけど、徐々に慣れてきている」
「SS2では、もう少しいい感触を得られたけど、まだこのラリーの道のりは長い。ここではクリーンな走りをしなければならない。これだけパワーがあるマシンだと簡単にコーナーでワイドになってしまう。とにかく、クリーンな走りを心がけて、学び続ける。最終的に何位でフィニッシュできるか楽しみだ」
●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/デイ1総合10番手
「(コーナーを)ショートカットした時、右フロントに衝撃を受けた。レッキ(下見走行)で事前に確認していた箇所だったけど、周りが暗くてほとんど見えなかったんだ」
「もう少し大きくショートカットするべきだったのか、それとも抑えていくべきったのかは分からない。いずれにせよ、ステージスタートから約10kmの地点でタイヤがパンクしてしまった」
「マシンを止めてタイヤを交換するしかなかった。暗闇のなかで素早くタイヤを交換するのはかなり難しかったよ。ダニ(・ソルド)が通過したときに、ようやくマシンに戻れたから、かなり時間をロスしてしまった」
「そして路面が凍結しているセクションが始まるところで、新品で冷えきったスリックタイヤを履いたことも理想的とは言えなかったね。ベストなスタートではなかったけれど、道のりは長いから、引き続き頑張るよ」
■ヒュンダイ・モータースポーツ
●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ1総合2番手
「誰にとってもトリッキーなラリーのスタートになった。だから僕たちは最初の2ステージの結果に満足していいと思う。コンディションを踏まえて、安全策を取ることにした」
「どこまで攻めるべきか、見極めるのが難しかったよ。SS1の終盤にはブレーキを失ってしまい、自信をもてるような状況でもなかったしね」
「SS2では(コース上に)多くの砂利が出ていて、すべてのコーナーでセーフティマージンを取る必要があった」
「ここではミスするのは簡単だ。まだ崎は長いし、何が起きてもおかしくないよ」
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ1総合11番手
「理想としていたスタートではなかった。SS1を12km進んだところで、雪だまりにスタックしてしまったんだ」
「ハンドブレーキを引いたが、タイヤが4つともロックしてしまい、大回りしてコースを外れた。不運なことに、ここは観客が少ない場所だったからコースに戻るのに時間がかかってしまった」
「SS2は問題なかった。予想していたよりも滑りやすかったが、順調に走行しまずまずのタイムを出した。金曜日もこの調子を続けなければね」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ1総合3番手
「今晩の2SSにおける1番の優先事項は、大きなトラブルに見舞われることなく最後までたどり着くことだった」
「ステージはドライブするのに困難な状況だったとしても、僕たちは当初の目標を達成したから、今では金曜日の今回初めての終日のラリーを楽しみにしているよ」
■シトロエン・レーシング
●クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)/デイ1総合9番手
「雪の上でアンダーステア気味になり、ハンドブレーキを引いたが、結局道の真ん中でスピンしてしまった」
「大抵は、ハンドブレーキを使ってターンして、また走り出すんだが、今回は落ち着いてマシンをバックさせ正しい方向へ向けることにした。そうしたら残念なことに溝に滑り落ちてしまった」
「ばかげた、イライラさせられるミスだったよ。次のステージでも良い気分ではなかった。でもまだラリーの先は長い」
●クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)/デイ1総合7番手
「最初のステージでは、スタックして30秒も失うところだった。再スタートするのに観客の手助けが必要だった。その小さなミスがなければ、僕たちはステージ優勝を掴めたかもしれない」
「そして次のステージへ行くロードセクションでは、セーフティクルーから訂正を受けたのでタイムを失い、タイムコントロールに遅れて到着することになった。そこで10秒のペナルティーを受けることになってしまったんだ」
「それにスタート前に調整する時間がなく、タイヤの空気圧も適正ではなかった。理想的なスタートではないが、すべてがうまくいっていたときの自分たちのペースにはとても満足している」
■トヨタ
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ1総合6番手
「SS1のスタートではややナーバスなフィーリングがあり、凍った路面でどうなるのか不安だった。最初はうまくいっていたけど、その後2回スピンしエンジンをストールしてしまった」
「かなりフラストレーションの溜まるドライビングを強いられ、大きくタイムロスしたが何とか乗り切ることができた」
「ただし、こういったドラマに遭遇したのは私だけではなかったと聞き、少し救われた気がしている。2本目のSSでは数カ所で少し注意深く走りすぎたけど、タイムは問題なかったから明日も頑張りたいと思う」
●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ1総合5番手
「コースの路面状態はとても難しく、実にモンテカルロらしいスタートとなった。SS1の最初の1kmは完全なドライコンディションでしたが、その後は全面氷に覆われたような路面だったんだ」
「途中の凍結路面では左前輪を雪壁に引っ掛けてしまいマシンが滑ってストップし後退をしなくてはならなかったけど、すぐに走り出せたのでラッキーだったといえる」
「今日、我々のタイヤ選択は少し攻めすぎていたのかもしれないね。SS2に向けてサスペンションのセッティングを少し変更したところ、タイヤのグリップがよくなり走りを楽しめるようになった」
●エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)デイ1総合4番手
「最初のステージはとても難しいコンディションだったけど、うまく走ることができたよ」
「2本目のSSは他の選手たちがよく知っているステージで、昨年自分はあまりうまく走れなかったから、タイムを失うことになるだろうと予想していた。道にはすでに多くの砂利が出ており、汚れた路面での自信を少しなくしていたから、少し慎重に走り過ぎたかもしれないね」