舞台『魔界転生』が、10月から福岡、東京、大阪で上演される。
日本テレビの開局65周年を記念する同公演。山田風太郎の同名小説をもとに、マキノノゾミが脚本、堤幸彦が演出を担当して舞台化する。『魔界転生』はこれまでも映画、舞台、アニメなどの原作となっている作品で、魔界から悪鬼として蘇った剣豪たちに柳生十兵衛が立ち向かうというあらすじ。
キャストは、柳生十兵衛役の上川隆也、幕府への復讐を果たすために復活する天草四郎役の溝端淳平、妖術で蘇る十兵衛の父・柳生但馬守宗矩役の松平健。今回の舞台版は、プロジェクションマッピングや大がかりな舞台装置と、フライングも含めたアクション要素を組み合わせた演出になる予定だという。
これまでの映画や舞台では千葉真一や佐藤浩市、三代目中村橋之助らが演じてきた十兵衛役に挑む上川隆也は、「オファーには、本当に胸が踊りました。山田風太郎さんの小説は、実際の歴史を踏まえた上で大胆に展開されるストーリーや、医学的根拠に裏打ちされた奇想天外な忍者・忍法に魅せられて、一時貪る様に読んでいました」とコメント。
演出の堤幸彦は、「日本の娯楽作品史上、もっとも奇想天外なストーリーを持つ時代劇であり、猛烈に創造力を刺激される作品です。役者の皆さんを極めて濃いキャラクターの登場人物に変身させて、語られる“怨”の芝居も主軸ですが、変幻自在な巨大舞台装置とプロジェクションマッピングを多用した立体映像表現に、圧倒的スピードの殺陣、フライング含めたアクションが絡み合った壮大なエンターテイメントを造り上げたいと意気込んでいます!」と語っている。
福岡公演は10月6日から福岡・博多座で開催。東京公演は11月3日から東京・浜町の明治座、大阪公演は12月9日から大阪・梅田芸術劇場メインホールで行なわれる。
■上川隆也のコメント
・出演決定時の感想と意気込みについて
オファーには、本当に胸が踊りました。
山田風太郎さんの小説は、実際の歴史を踏まえた上で大胆に展開されるストーリーや、医学的根拠に裏打ちされた奇想天外な忍者・忍法に魅せられて、一時貪る様に読んでいました。
中でも印象的なキャラクターが柳生十兵衛。作品内での活躍は勿論ですが、想像を絶するような敵と相対する十兵衛はあくまでも生身の人間であるという設定に、引き込まれていました。
今回の舞台化でも、きっと十兵衛は剣客でありながら、やはり1人の人間として困難に立ち向かう事になるでしょう。その獅子奮迅振りをお客様と共に、僕も満喫したいと思っています。
・堤幸彦作品の印象について
「SPEC」で御一緒する以前から、堤監督の作品はとても好きで、自宅にも幾つかの作品がDVD-BOXで並んでいます。先鋭的な映像を生み出す堤監督の感性が、舞台の上にどんな「地獄篇」を描き出すのか、今から楽しみでなりません。
・溝端淳平、松平健の印象について
溝端君と御一緒した作品では、思いもよらぬ天候に見舞われる事が多かった事もあり、出演者にもスタッフにも過酷な状況となる一コマがありました。しかし溝端君はそうした場面でも一言の不平も漏らさず、常に芝居に集中して現場を盛り上げてくれていました。今回の座組にも、彼のエネルギーがいい風を運んでくれるに違いありません。
松平さんが御参加下さる事でこの座が締まる事を本当に嬉しく思います。舞う様に華麗で巌の様に重厚な殺陣に幾度見入ったか分かりません。大いに胸をお借りしつつ、出来ればその懐に入り込みたいと、密かに想いを巡らせています。
■溝端淳平のコメント
・出演決定時の感想と意気込みについて
お話を頂いて、魔界転生の天草四郎と言えば、過去に沢田研二さん窪塚洋介さんなどある種のカリスマ性がある方が演じていらっしゃるイメージです。それを自分がやらせていただくのは非常にプレッシャーを感じています。
・堤幸彦作品の印象について
ここ数年舞台に重きを置いている自分としては堤さんの壮大で型破りな演出を受けられるのはとても楽しみです。精一杯頑張ります。
・上川隆也、松平健の印象について
お二人ともとても誠実でお芝居に対してもストイックな印象です。上川さんとは何度も御一緒させてもらいましたが、敵対する役は初めてなので、胸を借りつつ思い切りお芝居させてもらえたらと思っています。
■松平健のコメント
・出演決定時の感想と意気込みについて
再び堤監督とご一緒でき大変うれしく存じます。
映像では2度ほどご一緒しましたが、舞台での演出も楽しみです。
・堤幸彦作品の印象について
とにかくアイデアがとても豊富です。
その場その場で色々出てくるので、今度もどう驚かせてくれるのか楽しみです。
・上川隆也、溝端淳平の印象について
上川さんとはお会いするのも初めてなので、舞台でご一緒出来ることをとても楽しみにしております。
溝端さんとはテレビの収録で現在ご一緒しているのですが、とても好感がもてる青年です。
■堤幸彦のコメント
・『魔界転生』の魅力と、創作に対する意気込み
日本の娯楽作品史上、もっとも奇想天外なストーリーを持つ時代劇であり、猛烈に創造力を刺激される作品です。
役者の皆さんを極めて濃いキャラクターの登場人物に変身させて、語られる“怨”の芝居も主軸ですが、変幻自在な巨大舞台装置とプロジェクションマッピングを多用した立体映像表現に、圧倒的スピードの殺陣、フライング含めたアクションが絡み合った壮大なエンターテイメントを造り上げたいと意気込んでいます!
・上川隆也、溝端淳平の印象やキャスティングの理由について
上川さんは“どんな要求”にも正確に応えていただき、かつ予想を越える“情感”を醸し出すイメージ。極めて楽しみです。溝端さんは異色の“眼力”で舞台を地獄の底に叩き落としてもらえるのではないか。演劇界のメインストリームを疾走するお二人、カンパニーの旗頭になっていただけることが本当に楽しみです!
・松平健の印象、期待していることについて
松平さんはまさにこの作品の“重鎮”として君臨してもらいつつ、いままであまり視たことのない領域の存在に踏み込んでいただきたいと虎視眈々と狙っております。