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ラトバラ「全員が優勝を目標に戦えば、チームに良い結果」/WRC第1戦モンテカルロ事前コメント

2018年01月25日 12:32  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

2018年仕様のトヨタ・ヤリスWRC
1月25~28日に行われる2018年のWRC世界ラリー選手権第1戦モンテカルロに向け、参戦するドライバーたちが意気込みを語った。

 2018年シーズンの開幕の舞台となるのは、世界でもっとも歴史の古いラリーイベントであるラリー・モンテカルロ。モナコ公国と隣国フランスのギャップを中心に争われる伝統的な1戦だ。

 スペシャルステージ(SS)はその大部分がターマック(舗装路)だが、この時期のモナコは最高気温14度前後と真冬の寒さ。天候も変わりやすくドライやウエット、雪やアイスバーンなど、路面コンディションが刻一刻と変化する。

 そのためドライバーには即座に路面状況を読み取り判断する能力や、正しいタイヤを選択するスキルなどが求められる。また、ドライバーが正しい判断を下すにはスタート前にコースコンディションを調査する”セーフティクルー”と呼ばれるチームスタッフの働きも重要となる。

 競技は25日(木)夜にモナコ・カジノ広場で行われるセレモニアルスタートで幕開け。その後2SSがフランスの山中で行われる。この2SSはナイトステージとなるため、視界が悪化する上、路面が凍結している可能性もある難度の高いステージだ。

 翌26日(金)のデイ2、27日(土)のデイ3はサービスパークが置かれるフランス・ギャップを中心に走行。デイ2はSS3~8の6SS、デイ3はSS9~13までの5SSで争われる。

 SS13走行後、ドライバーたちはドライバーたちはモナコへ移動。競技最終日となる28日(日)のデイ4に備える。このデイ4は計4SSが行われるが、なかでもSS14とSS16の舞台となるチュリニ峠はつづら折れのコーナーが続く難所だ。

 4日合計で全14SSが行われ、合計距離は388.59km。リエゾン(移動区間)を含めた総走行距離は1642.40kmとなる。

 最上位クラスにシリーズエントリーしている4チームのうち、シトロエンのみが2台体制で参戦。そのほかの3チームは3台体制で2018年開幕戦に挑む。

Mスポーツ/ヒュンダイ陣営のコメントはこちら
シトロエン/トヨタ陣営のコメントはこちら




■Mスポーツ・フォード
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)
「いつも、僕にとって本当のハイライトであるイベント、ラリー・モンテカルロで、新しいシーズンが始まる。ホームイベントだから、ベストを尽くして、トップリザルトに挑戦したいと思っている」

「昨年はここでとてもいいスタートを切れたから、2018年もその流れを維持したい。相当タフな戦いになるだろうから、懸命にならなければならない。どのチームにもウイニングカーとウイニングドライバーが存在する。だから、誰もが脅威で、僕らはスタートから準備万端でなければならない」

「本当にチャレンジングなシーズンの幕開けだよ。1つのSS間に、ドライなターマックから純粋な氷と雪へと変わる極端なコンディションがある究極のテストだ。明らかに簡単ではないけれど、だからこそ、ここでいい結果を出すことは、やりがいがある」

「そして、今大会で最大のチャレンジとなるイベントで2018年シーズンがスタートする。暗闇のなか、山を下ってくる(SS1の)シストロンだ。こんなにタフなことはない。でも、それがモンテだ。いつだってチャレンジングだけど、今年は最初からそうなるね」

●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)
「ラリー・モンテカルロは、どのドライバーも心待ちにしているイベントの1つだよ。いつも言ってきたように、世界中で最高のターマックロードがいくつかある。でも、この時期のコンディションだと、本当にチャレンジングで、戦略における究極のテストとなるね。うまくやるには確実にすべてを正しく行う必要がある」

「僕らは、ミックスコンディションのなかで2日間のテストを終えたところだ。道路は絶えず変化していく。こんな風にラリーで予期されるすべてのことを垣間見れるという点では素晴らしい。だけど、時にもろ刃の剣にもなる。セットアップの点では、どの方向にするかのジャッジが難しくなる」

「全体としては、2回の非常にいいテストができたと思うし、準備万端だ。モンテは常にいくらか運次第になり得るから、どちらの方向にも転ぶ可能性がある。だけど、僕らは間違いなくシーズンをスタートする準備はできている。今季、いいスタートがきれるように、ベストを尽くす」

●ブライアン・ブフィエ(フォード・フィエスタWRC)
「フォード・フィエスタWRカーのドライビングを学び始めてから、ラリー・モンテカルロを心待ちにしていたんだ! 僕のお気に入りのイベントの1つで、この新世代WRカーの1つの、チャンピオンシップを制したマシンで出場する機会を得たことで、夢が叶った」

「僕は、ラリー・モンテカルロでの経験は豊富だから、道路を読んで、コンディションに見合ったペースを適合させるには役立つ。だけど、このイベントは決して容易ではない。カレンダーの中でも一番タフなイベントの1つだ。うまくやるには、タイヤの正しい選択をして、ハードにプッシュするところと、より慎重にするところの正しいバランスを見つけて、巧妙なラリーを推し進めなければならない」

「“フランスでの”イベントの1つだから、ラリー・モンテカルロはホームだと感じているし、本当に心待ちにしている。まず第一に、楽しみたい。僕らは、リラックスした状態でスタートする。マニュファクチャラー選手権のために、いくらかいいポイントを稼ぐことで、チームの手助けができたら最高だね」

■ヒュンダイ・モータースポーツ
●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)
「ヒュンダイ・モータースポーツでWRCのフルシーズンを始めるのは素晴らしい気分だ。2017年は少し悔しさが残ったから、多くのラリーをしてタイトル争いに絡めるような、一貫性のある年になることを楽しみにしている」

「モンテカルロはもちろん、新シーズンの開幕としてすごくチャレンジングだ。ブラックアイスバーンに足を取られる可能性がある夜間走行を含め、さまざまなコンディションに見舞われる。アンダース(・イエーガー/コドライバー)とともに、2018年のラリーを始めるのが待ちきれないよ」

●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)
「WRCの新シーズンへの興奮は最高潮だ。(イギリスの)バーミンガムでの発表イベントで僕たちは皆とてもポジティブな気持ちになったし、これからのシーズンに向けてアタックする準備はできている」

「モンテカルロは非常に特別なラリーだ。ほんの小さなミスでもリタイアに繋がってしまう。昨年経験したように、3日目までは快調にラリーをリードしていたのに、小さなミスのせいで頭にくるような番狂わせが起きるということがある。それがモンテカルロという所だ」

「シーズンを始めるのに手ごわいチャレンジになる。ここでの最近のラリーから学んだことすべてを活かすことを目指しているよ」

●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)
「ヒュンダイ・モータースポーツでの5シーズン目を、カレンダーのなかでももっとも厳しいラリーであるモンテカルロで始められて嬉しいよ。僕たちは強い協力関係を築いてきた。今シーズン僕が参戦するのは7戦だけど、そのなかでもできる限りの実績を出すつもりだ」

「今シーズンは新しいコドライバーのカルロス(・デル・バリオ)がいる。新たに取り組む必要がある部分もいくつかあるけれど、今シーズンのこのデビューラリーでポジティブな結果を出せると楽観的でいるよ。モンテカルロでは予想外のことが起きると思っていなきゃいけないし、ライバルたちとも間違いなく厳しい戦いになるだろう」

■シトロエン・レーシング
●クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)
「(ラリー・)モンテカルロは、グリップの状態が絶えず変わるし、おそらくシーズンでももっとも過酷なラリーだ。でもいつも本当に楽しんできたよ。僕はここでは速いしね」

「モンテカルロでは2005年のジュニアWRCクラスで優勝し、2014年にシトロエンからフルタイムでWRCに復帰した時は表彰台(3位)を獲得した。2016年は優勝を目指して戦った……。だからここでは良い仕事ができると思うよ」

「オフシーズンテストは、実にさまざまなコンディションの天候のもとで、まさにこのラリーで直面するような状態の道路で行ったからね。テストセッションでは、とりわけ昨年一番苦戦した(フランスの)コル・ド・フェイに戻ることで、路面の変化に適応するためにC3 WRCの能力を改善し続けることができた」

●クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)
「モンテカルロは僕のお気に入りのラリーだ。他のどのラリーにもない、独特なチャレンジになる。でも2017年までは、こうした変わりやすくて滑りやすいコンディションに充分な自信を持てなかった。ところが昨年は古いマシンだったのに、自分たちでも驚くことになった」

「あともう少しマシンパワーがあれば、僕たちは表彰台を狙えたかもしれない。そのことが自信になっている。僕はラインアップのなかでもっとも経験豊富なドライバーというわけではないけれど、今回は表彰台を獲得できると思いたい。特に2017年に学んだことにもとづいて、より入念に準備を整え、より万能になったC3 WRCでこのラリーに参戦するよ」

■トヨタ/TOYOTA GAZOO Racing WRT
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)
「チームにとって最初のシーズンとなった昨年、私たちは一丸となって多くを学んだ。何を改善すべきかを探求し続けた結果、2年目を戦うための準備が整い、高い競争力を得ることができたと思う」

「我々3名のドライバーはいずれも2017年に優勝をおさめており、とても強力な体制だ。全員が優勝を目標に戦えば、きっとチームに良い結果をもたらすはずだよ」

「ヤリスWRCのデビュー戦となった去年のラリー・モンテカルロでは、それまでの自分のモンテカルロでのベストリザルトに並ぶ2位でフィニッシュするなど、良い結果を残すことができている」

「昨年のモンテカルロではミス無く走りきることが重要だったけど、それは今年も変わらない。しかし、今年はスピードをさらに高めていきたいと思う」

●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)
「TOYOTA GAZOO Racingのメンバーとして臨む最初のラリーを前に、とても興奮しているよ。昨年はチームにとって1年目のシーズンだったにも関わらず、最初から非常に競争力が高く素晴らしい仕事をしていた」

「チームにどれ程のポテンシャルがあるのかを知り、将来はこのチームの一員になりたいと強く思ったんだ」

「我々の目標は選手権に勝つこと。私自身はかなりチームに慣れてきたと思うし、とても歓迎されていると感じるよ。参戦準備はとても順調に進んでいる」

「モンテカルロは、路面が雪なのか氷なのか、ウエットなのかドライなのかなどコンディションを予想することが容易ではなく、カレンダーのなかでもっとも難しいラリーだけど、ライバルに対してどれくらい競争力があるのかを見ながら戦いたいと思うよ」

●エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)
「私にとって今年は、ワールドラリーカー(WRカー)でフル出場する最初のシーズンとなる。そのため、安定した走りを最優先するなど、以前とは異なるアプローチで臨む必要があるね」

「私自身はまだまだ経験値が不足しているし、特にシーズン序盤はWRカーでの出場経験がないラリーが続き、モンテカルロもそのひとつなんだ」

「モンテカルロは経験がとても重要なラリーだから、すべてのSSを走りきることを目標に置いて戦うつもりだよ。しかし、中盤以降のラリーに関しては自信があるので、十分に競争力を発揮できるだろうね」

「開幕に向けての準備は順調に進んでおり、クルマの改善と私たち自身の能力向上に取り組んでいるよ」