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玉森裕太、小瀧望、中島健人、滝沢秀明……2018年期待のジャニーズメンバーは?

2018年01月25日 07:02  リアルサウンド

リアルサウンド

 2018年の初回ということで、今年個人的に期待するジャニーズにふれてみたい。


 まずは、Kis-My-Ft2の玉森裕太から。この連載でも以前にちょっとふれたが、彼には俳優としてのいっそうの飛躍を期待したい。


 そう思うのは、昨年のドラマ『リバース』(TBS系)での彼の演技を見たことが大きい。


 この作品、湊かなえ原作のミステリーでありながら、大学の仲間が友人の死を通して人間的に成長していくすぐれた群像劇でもあった。主演の藤原竜也らとともに仲間のひとりを演じた玉森の役柄は高校の社会科教師。友人の自動車事故の現場にあった証拠を自己保身のために隠蔽した過去を後悔する一方、その思いから不祥事を起こした生徒の責任をちゃんと取らせようとして孤立し、逆に追い込まれる。


(参考:なぜジャニーズは情報・報道番組に求められる?


 このときの玉森裕太の演技は出色であった。本来正義感の強い人間であるがゆえに強い自責の念に苛まれながら、過去の過ちに向き合い生き直そうとする難しい役柄を見事に演じていた。特にカメラがとらえるふとした瞬間の沈黙の表情に、こころの苦悩や葛藤が自然とにじみ出て、目を見張らせるものがあった。こちらの視線をすっと惹きつけるその静かな佇まいの魅力は、簡単に身につけようと思っても身につけられないものだ。


 2011年の『美男ですね』(TBS系)で初主演、2013年の『信長のシェフ』(テレビ朝日系)で単独初主演を果たすなど、順調に俳優としての実績を重ねている玉森だが、『リバース』は、さらに一皮むけた姿を見せた作品になったと思う。昨年は、さらに『重要参考人探偵』(テレビ朝日系)でも主役を演じ、いま脂がのった状態と言えるだろう。グループとしての活躍ももちろん期待だが、このタイミングで彼が俳優として大きく開花する作品に出会えることを願いたい。


 もうひとり、最近テレビを見ていて俳優としての魅力を感じたのがジャニーズWESTの小瀧望である。


 現在、小瀧はこの1月から始まったドラマ『もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~』(日本テレビ系)に出演している。主役のHey! Say! JUMP・山田涼介扮する北沢秀作が勤務する警視庁の後輩で、犯人説得のプロという役柄だ。山田が憧れの人と言う彼にとっては念願の共演である。


 小瀧望は、2016年の嵐・大野智がホテルチェーンの社長役で主演したコメディ『世界一難しい恋』(日本テレビ系)にも出演し、空気が読めず周りからはウザがられながらも常にポジティブな部下役を好演していた。また昨年配信されたジャニーズWEST主演のインターネットドラマ『炎の転校生 REBOEN』(Netflix)も少年漫画原作の奇想天外なコメディだったが、そこで演じたトサカ頭の硬派なヤンキー役もぴったりはまっていた。


 今回の『もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~』も、山田涼介ら北沢家の人々が一家に降りかかった事件を協力してもみ消そうと悪戦苦闘するコメディである。ここでも初回から小瀧は、優秀で頭脳明晰であるがゆえに早合点して山田を困らせる役柄を絶妙に演じ、笑いを誘ってくれた。


 そうしたコメディとの相性の良さは、長身でパッと目を引く容姿とのギャップ効果によるところもあるだろうが、根底には、天性とも思える彼の演技勘の良さ、演じるテンポや間合いの良さがあるからだろう。この3月には黒島結菜とダブル主演を務める映画『プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~』の公開も控えている。今年22歳、ジャニーズWESTの最年少メンバーでもある小瀧望が、いよいよ俳優として注目を浴びる年になるのではなかろうか。


 次に、歌手、俳優としても活躍中だが、最近バラエティで特に印象深かった2人を取り上げたい。


 Sexy Zoneの中島健人は、昨年12月に出演した『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)での完璧な「モテ仕草」が出色だった。番組企画で女性と疑似デートした際に見せた自撮りツーショットの撮り方、手をつなぐときの恋人つなぎへの流れるような動作など、「モテ仕草」が専門の評論家も絶賛。さらにスタジオで母親の年齢を聞かれた際には、「言えませんね、ちょっとその年齢は」と徹底した女性への気遣いを見せ、MCの明石家さんまや出演者のマツコ・デラックスらを感服させていた。


 その一部の隙も無い振る舞いは、ファンにとっては十分知っているものだろう。しかし、さんまやマツコを代表として、世の中からいわば“お墨付き”を得たことの意味は大きいはずだ。


 さんまとマツコがそこまで感心したのは、一連の振る舞いが無理につくられたキャラには到底見えない自然さがあったからだろう。その完璧さにアイドルとしての並々ならぬプロ意識を感じ取ったのに違いない。


 「世間が中島健人に追いついた」とでも言いたくなる状況だが、今年はこの機会を生かして、さらに知名度を上げていってもらいたい。“王子様アイドル”はジャニーズの王道でもあるが、そこにも時代の流れに合わせたアップデートが必要だろう。その点、NHKの『ニュース シブ5時』の時事問題を学ぶコーナー「ニュースがわかるようになる検定」でも地頭の良さを感じさせる彼なら安心のはずだ。また彼の躍進が、“王子様アイドル”の結晶のようなグループ・Sexy Zoneにも相乗効果をもたらすに違いない。


 その中島健人の先輩として、同じ“王子様アイドル”の系譜にいるのがタッキー&翼の滝沢秀明だ。ところが最近のテレビ出演では、そのイメージを覆すような特技や趣味を次々に披露して、私たちを驚かせている。


 まず、『有吉ゼミ』(日本テレビ系)では、同じ東京・八王子出身のヒロミの弟子として、部屋のリフォームなどDIYの技を披露している。登場したのは2016年からだが、いったんはまるととことんやる凝り性の彼らしく、みるみる腕を上げているのが伝わってくる。昨年末の放送では「子ども食堂」の大規模なリフォームに二人で挑んでいた。滝沢は、店のテーブルやディスプレイ棚を独力で作るだけでなく、装飾などにも細かいこだわりを見せていた。


 さらに驚かされたのは、今年初めの『クレイジージャーニー』(TBS系)に「火山探検家」として出演したことである。はじめは番組のロケでその魅力に取りつかれたそうだが、現在はまったくのプライベートでマグマが噴出する世界中の「溶岩湖」を訪れている。番組ではその旅にスタッフが同行し、過酷な道のりを踏破して、巨大な溶岩湖の傍に立つ彼の姿をとらえていた。


 滝沢秀明と言えば、ジャニーズJr.の黄金期のリーダー的存在であり、NHK大河ドラマ『義経』の主役、舞台『滝沢歌舞伎』の主演・演出と、ジャニーズの王道中の王道を歩んでいるイメージも強い。その彼が、DIYや火山探検で見せる姿は、そうした華やかな印象とのギャップという点でまず興味を引く。と同時に、そこで発揮される高い集中力や的確な判断力、さりげない気配りは、滝沢秀明の豊かな人間的魅力を垣間見せてくれる。そうした素の部分が知られるようになってきた今年は、彼の活動にもより大きな広がりが生まれる予感がする。


 以上、昨年末から今年初めにかけて印象に残った4人を挙げたが、こう書いてきたところで、早速中島健人が『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)の新しいゴチメンバーになるというニュースが飛び込んできた。つい先日King & Princeの今春CDデビューも発表されていろいろと動きがありそうなこの一年、彼ら4人の活躍に注目していきたい。(太田省一)