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目指すは“いとこF1対決”。ラルフ・シューマッハーの息子がFIA-F4にデビュー

2018年01月24日 14:22  AUTOSPORT web

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FIA-F4 UAE選手権に参戦したダービッド・シューマッハー。
1990年代から2000年代にかけて、ジョーダンやウイリアムズ、トヨタで活躍した元F1ドライバー、ラルフ・シューマッハー。その長男であるダービッド・シューマッハーが、アラブ首長国連邦のヤス・マリーナで開催されたFIA-F4 UAE選手権で四輪デビューを飾った。

 2017年にドイツカート選手権をランキング2位で終えた16歳のダービッドは、ラルフの兄・ミハエルの息子で、2017年はFIAヨーロピアンF3に参戦したミックとのF1での対決を目指し、四輪にステップアップを果たした。

 ダービッドがフォーミュラのデビューレースに選んだのは、ヨーロッパよりひと足早くシーズンが開幕しているFIA-F4 UAEシリーズ。第2戦からの参戦となるが、これはあくまでヨーロッパデビュー前の準備としての参戦とのことで、ヨーロッパデビューは4月13~15日にオッシャースレーベンで開催されるFIA-F4ドイツシリーズとなる。

 F1のフォース・インディアやDTMのHWAメルセデス等でおなじみと言える、ピンクのカラーリングが特徴的なオーストリアの浄水器メーカー『BWT』が早くもダービッドをサポートし、ヤス・マリーナでのデビューマシンもピンクのカラーリングに。父ラルフが運営するUSレーシングとコラボレーションした、現地アブダビを拠点とするチーム・ラスガイラから参戦した。

「やっと正式にFIA-F4に乗れることをとても嬉しく思うよ。去年初めてF4のテストを受けてからというものの、この時を待ち焦がれていたんだ」とダービッド。

「FIA-F4 UAEは、FIA-F4ドイツに向けての準備として、素晴らしいウインタープログラムだと思うし、僕のフォーミュラデビューレースがF1で有名なヤス・マリーナだなんて、文句なしに素晴らしいよね」

 迎えたデビュー戦だが、10台のみのエントリーとはいえ、ダービッドはレース1のポールポジションを獲得。行われた4レースで3位/2位/2位/3位という結果に。全戦で表彰台を獲得した。

 以前から、いとこであるミハエル・シューマッハーの長男ミックと将来的にF1で戦うことが目標であり、夢であることを語っているダービッドだが、ドイツではすでに、かつて熱狂したシューマッハ兄弟対決ならぬ“いとこ対決”に期待する声が早くも多く寄せられている。

 ダービッドは、主にメルセデス系のチームやドライバーのサポートをしているBWTからすでにバックアップを受けているとあり、早くもメルセデスの育成枠を目指す準備をしているとも考えられる。

 なお父親のラルフは、自身がドライバーとして引退した後は、カートコースやカートチーム『KSMシューマッハー・レーシング』を運営しているほか、元HWAでDTM代表を務めたゲルハルト・ウンガーと共同でFIA-F4 ドイツ選手権のチームを設立し、積極的に若手育成に勤しんでいる。