齋藤健・農林水産大臣は1月23日、「今年はウナギが極端な供給不足に陥ることはない」と記者会見で話した。しかし、ウナギの稚魚の漁獲量が減少し続けていることに変わりはない。
こうした中、マツコ・デラックスさんは1月22日、「5時に夢中!」(TOKYO MX)で、ウナギをスーパーで売らない方がいいのではないかと提案した。
「中国産だろうと稚魚は同じ。ウナギって稚魚を取らないと養殖できないのよ」
番組では、絶滅危惧種の指定をうけている日本ウナギの稚魚の漁獲量が過去最低を記録しそうだと報じた、東京スポーツの記事を紹介。マツコさんは、この報道に対して、
「絶滅危惧種だと聞いてはいたけれど、ここまで深刻だとは……。スーパーに行ったら、ちょっと高いとはいえ、売っているじゃない。こんなに追い込まれているものがスーパーに置いてあるとは思わないじゃない」
と話した。絶滅危惧種であるにもかかわらず、スーパーで簡単に買えることに疑問を感じているようだ。そして、
「今食べなくなれば、20~30年で回復する可能性があるんだって。だからスーパーやコンビニで置いて食べるものなの?ウナギ屋さんに行って、ちゃんとした7000~8000円のコースで食べるものってしないと」
と解決策を提案した。本来ならそれなりの値段がするはずのウナギをスーパーやコンビニで安く売って、大量に消費するのはやめた方が良いということだ。
司会のふかわりょうさんが「ちまたにある500円くらいのウナギは中国産?」と質問すると、「中国産だろうと稚魚は同じ。ウナギって稚魚を取らないと養殖できないのよ」と指摘していた。
中央大学法学部のウナギ保全研究ユニットが作成した「ウナギレポート」によると、養殖に使われる稚魚には、国内で採られたものと国外で採られて輸入されたものがあるが、「少なくとも半分程度、多ければ7割程度が密漁、無報告漁獲、密輸などの違法行為を経ています」という。
「それを実行すると低所得者は鰻は食べれない」
マツコさんの発言はネットで話題となり、「本当に絶滅しそうなの?なのに何でスーパーで売っているの?って。自分も外食内食で扱う店増えすぎたと思う」と賛同する声が上がっていた。最近では、吉野家やすき家でもうな重が販売されている。手軽に食べられるようになったことで、大量消費に拍車がかかってしまっている状況だ。
「うなぎじゃなくてそろそろ代替品にシフトするべき時期が来たよね」という声もあった。番組でも"ウナギ味のなまず"が紹介されていたが、こうした代替品を活用する必要がありそうだ。
一方、「マツコの言う事には賛成なんだけれど、それを実行すると低所得者は鰻は食べれない」という意見も一部から出ていた。