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映画作りの着想源は日本のスナップにあり?ソフィア・コッポラがトークショーに登場

2018年01月23日 14:43  Fashionsnap.com

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トークショーに参加したアンドリュー・ダーハムとソフィア・コッポラ Image by: FASHIONSNAP
映画監督ソフィア・コッポラの活動20周年を記念して、写真家アンドリュー・ダーハムがコッポラ作品の撮影裏を収めた日本限定のメモリアル・フォトブックが2月9日に発売される。これに伴い、新作「The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ」のプロモーションで来日したコッポラとダーハムによるトークショーが1月18日、TSUTAYA TOKYO ROPPONGIで行われた。

 2人は90年代初期、共に20代の頃に出会い、それ以来親交を深めてきた。ダーハムは幾度となく撮影現場に訪れ、宣材用カメラマンとは別に監督や出演者の素顔を撮影。今回のフォトブックには新作をはじめ、「マリー・アントワネット」や「SOMEWHERE」、「ブリングリング」などの撮影風景をダーハムが撮り下ろしたものが収録されている。 東京を舞台に描いた「ロスト・イン・トランスレーション」など、日本とのゆかりもあるコッポラだが、「昔、日本で見たスナップショットの写真集にとても影響を受けて以来、私の映画づくりにおいてもインスピレーションとなっている」と明かし、フォトブックにも自身の好きな写真スタイルという「カジュアルで自然体なスナップショット」が多数掲載されている。 コッポラは「アンドリューの撮る写真は現場の空気感をキャッチし、誰も気がつかないようなディテールを捉え、まるでその現場を覗き見しているかのような自然でいてとても親密な印象を与える」と称賛。ダーハムは「ソフィアのいるセットは常に皆がリラックスしていて、彼女が声を荒げたりする姿は一度も見たことがない」と撮影現場の雰囲気について語った。 新作「The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ」は、南北戦争期のアメリカ南部を舞台に、女子寄宿学園で暮らす7人の女たちが、彼女たちの前に現れた敵軍の負傷兵の登場で情欲と嫉妬にかき乱されていく様子を描いた作品。ポスターで登場人物が身にまとう「純白」のドレスは、厳しい規律の中で生活をする女子たちの「純粋さ」や「処女性」を印象付けるが、コッポラは「時代設定に忠実なことはもちろん、現代のオーディエンスからも共感を得られるかどうかが重要」と衣装へのこだわりを覘かせた。映画は2月23日に公開する。
■Andrew Durham SET PICTURES Behind the Scenes with Sofia Coppola ソフィア・コッポラ監督 20周年記念メモリアル・フォトブック発売日:2018年2月9日(金)価格:税別2,500円発行元:DU BOOKS