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美術館を舞台に人間の本性を暴く 『ザ・スクエア 思いやりの聖域』ティザービジュアル&特報公開

2018年01月23日 11:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 4月28日より公開される『ザ・スクエア 思いやりの聖域』のティザービジュアルと特報映像が公開された。


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 第70回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールに輝いた本作は、『フレンチアルプスで起きたこと』のリューベン・オストルンド監督が手がけたヒューマンドラマ。上流社会の人々が集う有名美術館を舞台に、現代社会が抱える様々な問題をウィットに富んだ笑いと鋭い毒で、鮮やかに浮かび上がらせていく。


 公開されたティザービジュアルでは、洗練されたファッションに身を包んだ敏腕キュレーターの主人公クリスティアン(クレス・バング)と彼の2人の娘が、本作のタイトルにもなっている美術作品“ザ・スクエア”を覗き込む様子が写し出されている。この作品は“信頼と思いやりの聖域”がテーマの参加型アートであり、床に描かれた正方形の中では誰もが他人に優しく接する必要がある。クリスティアンが企画したこの展示には、「世の中をより良く」する狙いがあったが、彼が携帯と財布を盗まれたことに対して行ったささやかな復讐が火種となり、美術館はおろか、やがては社会を巻き込み、事態はとんでもない方向に発展していく。


 一方の特報映像では、順風満帆なキャリアを歩んできたクリスティアンが、予期せぬ大騒動に巻き込まれていく姿を垣間見ることができる。フランスのエレクトロ・デュオ、Justiceの音楽をバックに、「正義を下す!」と不穏に叫ぶ男、取り乱した様子でマンションのポストに何かを投函するクリスティアン、「僕と家族に謝れ!」と怒鳴る少年、そして、パーティ会場を台無しにする謎の半裸男性などの姿が捉えられている。


 本作で監督と脚本を務めたオストルンドの才能について、第70回カンヌ国際映画祭で審査員長を務めたペドロ・アルモドバルは「驚くべき想像力だ! とても可笑しくて恐ろしい。もう一度観たい!」と大絶賛。パルムドール受賞以降も、ヨーロッパ映画賞で6部門を受賞したほか、世界中の映画祭を席巻しており、日本時間1月23日に発表されるアカデミー賞外国語映画賞のノミネートも確実視されている。(リアルサウンド編集部)