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豪州SC:レッドブル・オーストラリア、新型『ホールデン・コモドアZB』を披露

2018年01月22日 12:01  AUTOSPORT web

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トリプルエイト・レースエンジニアリングが開発を担当した新型『ホールデン・コモドアZB』
VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーに参戦するレッドブル・レーシング・オーストラリア(RBRA)が、2018年に投入するニューカラーリングをまとった新型モデル、『ホールデン・コモドアZB』のラウンチを行った。

 RBRAの運営母体であり、ローランド・デーンが代表を務めるトリプルエイト・レースエンジニアリングは、今季から晴れてホールデン指定のワークスチームとして参戦。名実ともに陣営のフロントラインとして、新型コモドアZBのすべての開発作業を担う。

 この新型モデルは、新たに導入されるGen.2(Next-Gen)規定に則って仕上げられたVASC初のモデルとなり、これまでは5リッターのV8自然吸気OHVのみだったエンジンは、規定上では直列4気筒ターボやV6の採用も認められる。

 これを受けて、ホールデンはGMゼネラル・モーターズとのアライアンスを活用。北米のPWCピレリ・ワールドチャレンジに投入していた『キャデラックATS- V.R. GT3』に搭載されていた3.6リッターV6直噴ツインターボを転用する。 

 ただし、このエンジンは規定初年度を“ワイルドカード”として運用する予定で、10月に開催されるシリーズ最大の祭典である“バサースト1000”を含め、数戦のみの搭載に留められる。それ以外のラウンドでは、昨年までのコモドアVFに積まれた5リッターV8自然吸気OHVがキャリーオーバーされる。

 すべてのマシンがFIA規定準拠の共通パイプフレームとなるシャシーは、サブフレームやサスペンション・ピックアップ・ポイントなど開発範囲が制限されているものの、すでにこの新型コモドアZBは17年9月にシェイクダウンを完了。11月中旬には3度にわたるシリーズ主催のエアロテストもクリアしている。

 1月19日にオーストラリア・シドニーの港湾内に特設されたステージでラウンチイベントを行ったRBRAは、2017年に通算7度目のドライバーズチャンピオンを獲得したジェイミー・ウィンカップと、2016年王者であるSVGことシェーン-ヴァン・ギズバーゲンがアンベイルを担当。18年シーズンにカーナンバー1のマシンをドライブするウィンカップは、同時に2019年末までの契約延長を発表している。

「今日は僕にとっても本当に大きな意味のある日になった。契約延長、新カラーリングのお披露目だけでなく、VASCの新たな世紀への突入を意味するNext-Gen規定のコモドアZBスーパーカーを、こうしてファンやサポーターのみんなにお見せすることができたんだからね」と、王者ウィンカップ。

「この新規定マシンへの移行にあわせて、僕らもカラーリングスキームを変更することに決めた。この5ドアハッチバックの新型にはとても似合っていると思うし、スピード感を上手く表現できている」

「もちろん、マシン自体の実力も“ロケット”であることを望んでいるけど、その正解は3月のアデレードで明らかになるだろう」

 チームはVASC参戦枠の全車が参加するプレシーズンテストに先立ち、2月16日にはシドニー・モータースポーツパークでプライベートテストを行う予定で、開幕戦のアデレード500には都合14台の新型コモドアZBがグリッドに並ぶ予定となっている。