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SKE48 高柳明音、大場美奈、古畑奈和、北川綾巴が語る、“10周年までの歩み”と“新しい風”

2018年01月21日 18:22  リアルサウンド

リアルサウンド

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 SKE48の22ndシングル『無意識の色』が1月10日に発売された。今年でグループ結成10周年を迎えるSKE48にとって同シングルは、節目の年の第1作目となる記念すべき一枚。MVには、過去にリリースされた全21枚に及ぶシングル作品の衣装が登場。今作の2パターンを含めた全23種類の衣装をメンバーが着用し、10周年をお祝いするようにパーティを繰り広げる姿が描かれている。


参考:SKE48 小畑優奈、成長と挑戦を重ねて描く理想の姿「王道だけど王道すぎないアイドルが良い」


 リアルサウンドでは、小畑優奈の単独インタビューに続き、高柳明音、大場美奈、古畑奈和、北川綾巴を迎えてインタビューを行った。SKE48のメンバーとしてキャリアを積んできた4名は、グループの今をどのように捉えているのか。これまでの歩みを振り返りながら、周年イヤーへの意気込みとSKE48の未来について話を聞いた。(編集部)


■「長年一緒にいるからこそ無意識に色が浮かぶ」(大場)


ーーニューシングル『無意識の色』ですが、すごく意味深なタイトルですね。


高柳明音(以下、高柳):タイトルだけ見ると、あまり明るい印象を受けない方もいらっしゃるかも?


大場美奈(以下、大場):確かに(笑)。「無」っていう文字がね。


ーー確かに「無」と聞くと、あまりポジティブな印象は受けないかもしれません。実際、初めてこのタイトルを聞いたときはどんな印象を受けましたか?


大場:この曲の持つ意味を理解するまでに時間がかかりました。でも、MVを撮ったら真っ白な衣装で、明るい感じの曲で、ワクワクしましたね。


高柳:ファンの方にも勘違いしてほしくないのは、これは“無色”ではないということ。「無意識」っていう、色はあるので。ただ、“無”と“色”で“無色”に見えてしまう方もいらっしゃるかな?と。


他のメンバー:あははは(笑)。


高柳:常に感じているものの色は何色かっていう意味で。例えば「夏よ、急げ!」(2017年2月発売の2ndアルバム『革命の丘』収録曲)は<夏よ、急いでくれ!>と言ってるので、夏の曲ではないんですよ。そういう難しいニュアンスはあるかもしれないですね。


ーー秋元康さんならではのトリッキーさがあると。


大場:うん、例えが上手だなといつも思ってます。


高柳:<不安なオレンジ>とかね。ただのオレンジじゃなくて、そこに<不安な>と付くとまたちょっと違うイメージになるし。


ーー聴いた人も「無意識の色」という言葉で思い浮かべるものは、それぞれ違うと思います。


全員:うんうん。


大場: SKE48ってメンバーに個人個人のペンライトカラーがあるから、ファンの人も「ライブで応援しよう」となったとき、無意識のうちに自分の推しメンの色を出しているし。長年一緒にいるからこそ無意識に色が浮かぶっていうのが、こういう文化のあるSKE48にはすごくぴったりなのかな。


ーーそういう意味では、10周年イヤーの幕開けにふさわしい曲かもしれないですね。


大場:うん、スタートにすごくぴったりだと思います。


高柳:しかも、2018年最初のシングルですしね。


■「『自分はSKE48にいるんだ』ということを撮影中に実感」(古畑)


ーー今回は衣装も白が基調で、皆さんがそれぞれ付けているワッペンも……。


古畑奈和(以下、古畑):そう、胸元のワッペンは一人ひとり違うんです。


大場:気づきました? 腕のワッペンには、一つひとつにSKE48のシングル曲のタイトルが入っているんです。


高柳:その中で個々の思い入れのある曲が、胸に並んでいて。衣装だけ見ると10年の集大成みたいな感じだし、MVでも今までの衣装を着ていたりと、どこかまとめみたいに見えちゃうかもしれないけど、これは10周年記念の曲ではなく10年目のスタートの曲。10年目の一発目にこの曲をやるってことに意味があるのかな。ここでひと区切りつけておいて、新しいことを始めなさいということなのかもしれないですね。


ーーなるほど。と同時に、最近SKE48に興味を持った若いファンには、その歴史を知ってもらうという意味で興味深いMVだと思いました。観た瞬間に「ああ、こういう衣装があったんだ」とか「これは見たことがある」とか、それぞれ感じることがあると思いますし。


大場:そこから気になって、「ああ、この衣装はあの曲のものだったんだ」と過去のMVを見返したりしたら一致しますしね。それに、これまでの映像には卒業したメンバーも写っているので、グループの歴史を知ってもらうこともできると思います。


高柳:それと同時に、今のメンバーが過去の衣装を着ることに意味があるとも思うし。


大場:だって、普通は以前の曲の衣装を着て、新曲のMVを撮らないもんね。


北川綾巴(以下、北川):斬新ですよね。


高柳:(古畑、北川に)2人は何を着たの?


古畑・北川:「金の愛、銀の愛」と「オキドキ」と「12月のカンガルー」。


高柳:「オキドキ」のときって、綾巴はまだSKE48に入っていなかったよね?


北川:そうなんです。


高柳:私がいいなと思ったのは、こうやってリリース当時いなかったメンバーがその衣装を着ていること。普段着る機会もないから、面白いなって。


北川:そうですね。生写真の撮影ぐらいで、あの衣装を着て踊ることはなかなかないので貴重な機会でした。


ーー古畑さんと北川さんはSKE48の歴史を作ってきた楽曲の衣装を改めて着て踊ることで、何か感じることはありましたか?


古畑:ちょっと変な感想なんですけど、「自分はSKE48にいるんだ」ということを、その撮影中に改めて実感しました。SKE48に入る前に可愛いなと思っていた衣装を、自分が着て10周年のスタートとして踊るっていうことが、すごく不思議な感覚なんです。


北川:私も、もともと48グループがすごく好きで、「オキドキ」もMVを何回も観ていたので、まさかその衣装を着てこうして10周年一発目のMVに出られると思ってなかった。私は(松井)玲奈さんの衣装を着させていただいたんですけど、きっと玲奈さんのファンの方もまたこうして見られるとは思ってなかったんじゃないかな。そういう部分にも注目してほしいなと思いました。


■「当時のSKE48ってお嬢様みたいなイメージだった」(大場)


ーーSKE48は本作以前に21枚のシングルをリリースしていて、本当にたくさんの衣装が存在します。皆さん個人的に気に入っている衣装となると、どれになりますか?


高柳:私は衣装が好きな曲と、いろんな感情が入り混じって好きな曲があるんですよ。例えば「あの衣装は好きだけど、あのときのポジションは最悪だったなー」とか(笑)。


他のメンバー:あはははは!


高柳:それで好きになりきれない衣装も実際にあるので、難しいですよね。


大場:私は「アイシテラブル!」。まだSKE48にいなかった頃なんですけど。


高柳:2種類あるよね。どっちの衣装が好き?


大場:水上で着てるほう。


高柳:ホント?


大場:うん。私、SKE48を見て可愛いって認識したのが、「アイシテラブル!」のMVだったんですよ。あのMVを観て「SKE48、マジで可愛い!」と思って。


高柳:ありがとう(笑)。


大場:だから今回、MVで実物を着たときも「ああ、水上のシーンで着てた衣装だ!」って。でも、自分が着たら何か違うんですよ。


高柳:ウケる(笑)。


大場:あの当時見ていたSKE48って、私のイメージだとすごく細くて白くてチョー可愛くて、お嬢様みたいなイメージだったんですよ。だから、自分が実際にあの衣装を着ても、全然違うじゃんと思って。理想と現実の差に悲しくなりました(笑)。


他のメンバー:(笑)。


高柳:あのときの、水上のシーンは潮風がすごくて。


大場:それすらも私、可愛く見えたよ? 髪を振り乱して踊るSKE48が、「暑苦しいなあ、一生懸命だなあ」ってイメージじゃなくて「ああ、一生懸命~、爽やかに頑張ってる~」って思えて。


高柳:私は滑って転んでお尻が痛いとか、そういう経験をしてるから(笑)。


ーー古畑さん、北川さんは?


北川:私は「12月のカンガルー」の衣装がすごく好きなんです。一人ひとり色が違って、すごく目立っていて。あと、回転するとスカートがふわっとするところも好きで、マフラーとかも付いていて可愛いんですよね。


古畑:私も「12月のカンガルー」ですね。マフラーをしている女の子って無条件に可愛くないですか?(笑)。あと、テレビ映えする衣装というか、自分たちがカラフルだったので画面が賑やかになるのがすごく好きです。


ーーああいう、制服っぽくない衣装は当時新鮮でしたものね。


高柳:確かに。制服っぽいのが多いですよね。それか、夏の衣装っていう。


■「時の流れをスカートの丈からも感じる」(高柳)


ーー高柳さんはいかがですか?


高柳:私は……テンションと気持ちと衣装でいうと、結構「賛成カワイイ!」が好きなんですよ。なんか「パーティー!」「カラフル! イエーイ!」みたいな。


古畑:「賛成カワイイ!」のときのちゅっさん(高柳)、めっちゃ可愛かった! あ、今も可愛いですよ?(笑)。


高柳:ふふふ。でもね、あのとき一番病んでたので、私。


他のメンバー:えーっ!


高柳:曲調とは真逆なんですけど。ただ、衣装は可愛いってすごく思ってました。


古畑:ちゅっさんに似合う、「賛成カワイイ!」の衣装は。


高柳:ステージにみんなで立ってるときも、カラフルで可愛いし。あと、「チョコの奴隷」のチョコレートバージョンの衣装も可愛い。


古畑・北川:あー、可愛い!


高柳:あれは本当に可愛いし、アイドルだからこそ着られる衣装だなって思います。


古畑:確かに「チョコの奴隷」も可愛かった。


高柳:なので、それぞれに思い出がありすぎて、ひとつ選ぶとなると難しいですね。


ーーそもそも過去の衣装を着る機会って、あまりないですもんね。


高柳:その曲のオリジナルの衣装は、ステージでは滅多に着られないので。思ったのは、スカートの丈も時代によって違っていて。特に昔の衣装を着ると、スカートが短すぎて恥ずかしい(笑)。


古畑・北川:あー(笑)。


高柳:私はあんまり(身長が)成長してないので、昔の衣装もそのまま着られるんですけど、「ギリギリ!」っていうのが当時の流行りだったので。そういう時の流れを、スカートの丈からも感じます。


ーーそれと「無意識の色」を聴かせてもらったときに、非常にSKE48らしい曲調だなと思ったんですね。イメージなんですけど、「SKE48ってこういう感じだよな」っていうことを思い出させてくれるメロディの運びで。皆さんの中には、例えばメロディの流れや曲の雰囲気で「こういう感じがSKE48っぽい」と感じるポイントはありますか?


高柳:がむしゃら感とか? SKE48らしいなって思うのは、がむしゃらか熱いか、それか爽やかなイメージかな。個人的には、暗いのはSKE48のイメージじゃないと思っていて。爽やかだったら「パレオはエメラルド」、力強さだったら今回の曲だと思うし。そういう曲はSKE48っぽいなって気がしています。


ーー今おっしゃった曲には切なさが増す瞬間があって、そこもSKE48っぽいのかなと思うんです。「パレオはエメラルド」もサビの後半にそういうメロディありますし。


高柳:ちょっとマイナーっぽくなりますし。確かに、今回の曲にもありますね。


ーー爽やかさと切なさを併せ持つ、絶妙なバランス感は重要な要素かもしれませんね。


全員:うんうん。


古畑:そう感じてもらえるのはすごく嬉しいですね


■「新しい風がたくさん吹いて良い方向に向かってる」(北川)


ーーそんな王道ナンバー「無意識の色」とともに10周年イヤーの2018年がスタートするわけですが、その前に2017年を振り返ってみましょう。2017年は4年半ぶりのアルバム『革命の丘』から始まり、夏には小畑優奈さんをセンターに据えたシングル『意外にマンゴー』でSKE48の新しい姿をアピールしました。10周年を前に、今までとは違う面であったり1周回った新しさを見せていこうという試みも感じられるんですけど、そのへんに対して皆さんはどう考えていますか?


北川:本当にいろんなことにチャレンジした1年だなと思っていて。センターが変わったのも目に見える変化だと思うし、新しい風がたくさん吹いて良い方向に向かってるんじゃないかなっていうイメージの1年だったと思います。


ーー確かに、いろんな動きのある1年でしたよね。


北川:行動的だったというか積極的で、全部に対して前向きな1年でしたよね。


ーーそれこそ2年くらい前は「SKE48を変えていかないと」的な危機感が漂っていましたが、それがようやく動き始めた。客観的に見ても面白い1年だったんじゃないかなと。


高柳:そうですね。あと、2017年は運も味方をしてくれたというか、どんどんと良い方向に向かっていけたな~と。例えば『意外にマンゴー』というタイトルで、マンゴー関係のお仕事が増えたり(笑)。名古屋の有名なういろう屋さんの「青柳総本家」さんがコラボ商品を販売してくださったりとか、ファンの人がマンゴーバーガーを見つけて、それが流行って「『意外にマンゴー』と言ったら安くなります」とお店の方に発信していただいたりとか、意外なところからつながりが増えて、それがどんどん楽しい方向に進んでいった。それはファンの方の力も大いにあって、そういうことを見つけてくる力や拡散力にメンバーが乗っかる楽しみも、去年はすごくあったなって。とても積極的に活動できた1年だったなと思います。


■「『楽しそうだね?』と思ってもらえるだけで勝ち」(高柳)


ーー良い意味で“遊んだ”1年でしたよね。


古畑:あははは、確かに。


大場:「これ、面白いね」とスタッフさんやメンバーが思ったら、本当にそれを実現するフットワークの軽さがあったし。


高柳:思いついたことを、すぐに行動に移してたもんね。


大場:うん。本当にここ数年、スタッフさんとメンバーがよくコミュニケーションが取れているし、すごく近いわけではないけどメンバーとファンの中でも良いコミュニケーションが取れているから、こういうことが自然発生したのかな。SKE48の取り巻く環境の中での意思疎通じゃないけど、こういうことをしたら面白いんじゃないかっていう発想がスタッフさんやメンバーだけじゃなくても、ファンの方にもあって、それをとりあえずやってみようよっていうことになる。で、ひとつやってみたら「じゃあそれを盛り上げようよ!」ってことになって、最後まで諦めずにやり遂げようとするんです。だから私たちも安心してふざけられるし、こういう企画をやろうと素直に思えるし。そういうことが成立する2017年のSKE48は、すごく楽しかったなって思いますね。


高柳:だから、この「無意識な色」というタイトルもいろいろ広がっていくのかなって、ちょっと期待をしてしまいます。


大場:色の企画とか考えちゃいそうだよね。


ーーそう考えると、メンバー、スタッフさん、ファンの皆さんが一丸となって作った1年だったんでしょうね。


全員:あー、確かに。


高柳:他愛もないことを楽しくやってるSKE48が「なんか盛り上がってるね?」みたいな感じで、それが周りのグループからも「なんか今、SKE48楽しそうだね?」と言ってもらえるようになったし。「売れてるね?」とか「今、引っ張りだこだね?」とかじゃなくても、「楽しそうだね?」と思ってもらえるだけで私たちの2017年は勝ちだと思うので。


ーーそれって、見ている人にも伝わりますものね。実際にそれが伝わってきたから、僕も面白いと思ったわけで。


高柳:Twitterも全員始められるようになったし、それも大きかったのかも。


ーー皆さんのツイートもよく拝見してますが、それを見ているだけでも面白いですし。


高柳:「何やってるんだろう? こいつら、また何か企んでるな?」って思いません?(笑)。でも、そう思ってもらえるだけでも、私たち的には勝ちなので。


■「『ナゴヤドームに行きたい!』と笑顔で言える今が幸せ」(高柳)


ーーそのアクティブ感が今まで以上に強かった2017年を、どう10周年イヤーにつないでいくかが大きな鍵になると思うんです。皆さんの中では、今年はこういうことをやりたいとか、何か考えていることはありますか?


高柳:逆に「何かやるんだろうな」と受け身でいるのはダメだと思っていて。現時点で10周年だから何かやるっていう企画も何も聞いてないですし、その危機感は常に持っていたほうがいいのかな。10周年っていうことに甘えて仕事が来ると思っていたら今までと一緒なので、いかに自分たちが何を仕掛けていけるかが重要になると思うんです。


大場:それと、10周年というのを気負いすぎちゃうのも違うのかなって。


高柳:終わったあとの消耗感がね。


大場:うん。じゃあ「11年目は何をするの?」ってことになるし。そういう意味では、9年目の2017年と変わらないスタンスで、そこに何かをプラスしていくぐらいがちょうどいいのかな。結局、人間って気負いすぎると空回りしちゃうことも多いから、だったら今のこの楽しくてやりたいことをできているSKE48が10年目もまたふざけたことができて、さらにもうひとつすごいことができたら良いかなぐらいに、今は考えておいたほうがいいのかなって思いますね。


ーーなるほど。


大場:きっと誰しもがいろんなことを考えているので。私たちメンバーだけじゃなくて、スタッフさんも含めて。


高柳:ただ、ナゴヤドームには立ちたいよね。


他のメンバー:うん。


大場:とりあえず、それは言葉にしておかないと。


高柳:でも、全然確信はないですよ。立てるような雰囲気を勝手に出してますけど、まったく確信はないから。


ーーそれでも言霊じゃないですけど、言葉にしないと叶わないこともありますから。


高柳:ですよね。


大場:高柳が劇場公演での生誕祭で言ってたんですけど、「ナゴヤドームに立ちたいと言えている自分たちが、すごく嬉しい」って。


高柳:うん。最初のとき(2014年2月1日、2日)は、決まっても素直に喜べなかった自分がいて。当時の私は(チームKIIの)リーダーをやっていたんですけど、リーダー会議で「大きいコンサートがやりたいです」とスタッフさんにずっと言っていて、そうしたらいきなりナゴヤドームが決まって。なのに、当時の自分たちにとって実際には手に余るもので、そこへの戸惑いがあった。でも、今はそれをみんなが「ナゴヤドームに立ちたい、立ちたい、いつやれる?」って思えていて、この状態が幸せだなと思えるんですよ。先日のコンサートでもみんなで「ナゴヤドームに行きたい!」って言葉を笑顔で言えて、それを「いつ来てもいいですよ?」と準備万端で待っていられる。そうなれている私たちと、ファンの方との意思疎通もちゃんとできていて、そこを期待してもらえていることも幸せだなって思います。


■「紅白に出られないことがすごく寂しくて」(北川)


ーー北川さんはこの2月末で、劇場デビューまる5年になります。つまり、SKE48の歴史を半分見てきているわけですよね。


北川:はっ、そうだ! えーっ!? びっくりです!


ーー大場さんも兼任から数えると5年になりますし。そう考えると、ここにいる皆さんはSKE48の歴史を半分以上を築いてきた人たちなんですよ。


北川:そうだそうだ。


大場:この中では私が一番(SKE48在籍期間が短い)年下よ? 新人です(笑)。


古畑:あー、そっか。


高柳:ウケるわ(笑)。


ーーそんな中で、古畑さんや北川さんが口に出して実現させたい目標って何かありますか?


古畑:ちゅっさんも言ったように、ナゴヤドームに対する思いは私も一緒で。確かに2年ぐらい前のSKE48は、インタビューでも「今ヤバイ時期です」とか「今が本当に落ちてる時期」と自ら発言していて、ナゴヤドームに行きたいとはっきり言えない自分たちがいたと思うんです。だからこそ、今こうやって前向きになれて「ナゴヤドームに行きたい!」と発言できたり、みんなが同じ気持ちでいられるってことがすごく嬉しい。それが消えてしまわないように、しっかりとみんながナゴヤドームに向けて気持ちを持っていけたらいいなと、すごく思います。


北川:ナゴヤドームもそうなんですけど、私は紅白(NHK紅白歌合戦)に出られないことがすごく寂しくて。そこをひとつの夢にしています。私は一回、SKE48として紅白の舞台に立たせていただいたときに、「絶対ここに戻ってくるぞ」と心に誓った自分がいたので、また出られるように頑張りたいですね。


ーーそれも「10周年だから出ました」じゃなくて、周りから求められて再び呼ばれるのがベストですよね。


高柳:そうですよね。あと、ナゴヤドームがゴールでもダメ。たとえナゴヤドームに立てたとしても、ちゃんとその次の目標も決めておかないと。目標がなくなったら、たぶんSKE48はダメになると思うから。明確な目標を見つけると、私たちって強いんですよ。逆に何も見えてない時期が弱いので、ちゃんと“その次”を考えながらやっていかないといけないなって思います。


大場:ファンの方たちも、試練が多ければ多いほど燃えちゃう人が多いですからね。そういう味方がいることって、私たちにとってもすごく心強いなと思うし。


古畑:一緒になって乗り越えていくっていう。


大場:そこは、ほかのアイドルとファンとの関係性とは違うんでしょうね。そこがSKE48の魅力かもしれない。


北川:ダメなときはダメと言ってくれるし。


高柳:だから「一緒に歩いている」とかそういう可愛い感じではなくて、「行けんのか!」ってお尻を叩き合って進んでいるような(笑)。


古畑:大事ですね、お互いに(笑)。
(取材・文=西廣智一)