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F1の“無冠の帝王”スターリング・モスが引退。息子が公式サイトにメッセージを掲載

2018年01月20日 13:02  AUTOSPORT web

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2014年のF1シンガポールGPを訪れたサー・スターリング・モス
モータースポーツ界の伝説的人物である88歳のサー・スターリング・モスが、公の場から引退することを表明した。理由は、自身の健康と家族との時間を大切にするためだという。F1のタイトルこそ獲得しなかったものの、“無冠の帝王”モスについては多くが偉大なドライバーであると認めている。

 彼の息子であるエリオット・モスが、公式ホームページに引退に関するメッセージを以下のように掲載した。

「近況を知るために、このサイトを訪れくれる父のたくさんの友人や、世界中にいるファンの皆さんへ。父が引退を決意したことをお知らせします」

「2016年末に深刻な感染症にかかった父は、回復に時間がかかっていました。不屈の精神を持つ男でしたが、88歳になって、ついに引退することになったのです。これからは母や他の家族との時間をより長くとり、ゆっくりと過ごすことになります」

「モス家のメンバー全員が、これまで受けた皆さんからの愛とサポートに感謝しています。皆さんの2018年が、幸せで豊かなものとなりますように」

 2016年、深刻な肺感染症を患ったモスはシンガポールの病院に数ヶ月間入院しており、回復には長期療養が必要だった。

 モスは1955年から1961年にわたってメルセデス、マセラティ、バンウォール、クーパー、ロータスからF1に参戦し、16回の優勝を飾っている。ドライバーズ選手権では2位を4度も経験した。

 しかしながら、彼のキャリアで最も有名な優勝は1955年のミッレ・ミリアである。モスはメルセデス・ベンツ300SLRを駆り、デニス・ジェンキンソンを従えて走行した。

 2016年12月に入院するまで、モスは世界中を旅して回り、毎年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにはゲスト兼関係者として参加していた。