第40回大会にあたる2018年のダカールラリーは1月19日、アルゼンチンのサンフアンからコルドバへ向かう929km(二輪部門は907km)のステージ13が行われ、ナッサー・アル-アティヤー(トヨタ・ハイラックス)が2日連続のステージ優勝。ステファン・ペテランセル(プジョー3008DKR Maxi)がクラッシュしたこともあり、総合2番手に浮上した。
2018年のダカールラリーは、このステージ13を含めて残り2ステージ。ステージ13のSS距離は369km(二輪部門は424km)、最終日のステージ14のSS距離は120kmと短いため、総合優勝を争うドライバー/ライダーにとっては、このステージ13が順位を入れ替える最後のチャンスとも言える。
グラベル路面を中心としたステージ構成は、高速でステージを駆け抜けるWRC世界ラリー選手権スタイルに近く、WRC参戦経験のあるアル-アティヤーが快走。ステージ2位以下に11分もの大差をつけて自身通算31度目のダカールステージ優勝を飾った。
一方、総合2番手を走っていたペテランセルには不運が襲う。ステージ走行中に立ち木にクラッシュしてしまい、パワーステアリングを破損。マシンを修復して完走はしたもののトップから1時間以上遅れたステージ20位に終わってしまった。
総合順位でも、ペテランセルはポジションをふたつ落として4番手に後退。代わって、アル-アティヤーが2番手、ジニール・ドゥ・ビリエ(トヨタ・ハイラックス)が総合3番手に浮上した。トップは変わらずカルロス・サインツ(プジョー3008DKR Maxi)だ。
ペテランセルは「第1セクションは草木の生い茂ったワインディングセクションだった」とステージ13を振り返る。
「下り勾配のセクションをアタックしていて立ち木への接触は避けようがなかった。この影響でマシンの左フロントにダメージを負ってしまったんだ」
「自分たちで修理を行ったし、(チームメイトの)シリル(デプレ)もマシンを止めて助けてくれた。1時間以上掛かったがなんとか走り出すことできたよ」
「残念ながら、ワン・ツーフィニッシュの夢は潰えてしまった。チームには申し訳なく思っている」
市販車部門5連覇に挑んでいるトヨタ車体は、三浦昂/ローラン・リシトロイシター組の337号車トヨタ・ランドクルーザーがステージ28位で完走。総合24番手につけている。
トラック部門を戦う日野チーム・スガワラは菅原照仁/高橋貢組511号車がステージ6位、総合でも5番手までポジションを上げている。
前日、走行がキャンセルされた二輪部門はこのステージ13で競技再開。トビー・プライス(KTM450ラリー)がステージ優勝を手にした。
総合ではマシアス・ウォークナー(KTM450ラリー)、ケビン・ベナバイズ(ホンダCRF450RALLY)、プライスというトップ3に変動はなかったが、ベナバイズとプライスの差は約5分と僅差だ。
競技最終日となる1月20日はコルドバを周回するステージ14が行われる予定。SS距離は全部門共通で120km、移動区間を含めた総走行距離は286kmとなっている。