第40回大会にあたる2018年のダカールラリーは1月17日、アルゼンチンのベレンからチレシトを目指す747km(二輪部門のみ485km)のステージ11が行われ、ベルンハルト・テン・ブリンク(トヨタ・ハイラックス)がステージ優勝を飾ったが、総合順位は変化なし。依然としてプジョー勢がワン・ツー体制を築いている。
ステージ11のSS距離は280kmと今大会では短い部類に属するが、ステージの路面はフィアンバラ砂漠や山脈と山脈の間に広がる高原地帯などバラエティに富み、ドライバー/マシンには変化するコンディションへの対応力が求められる。
このステージでテン・ブリンクは、好調のプジョー勢を4分35秒差で抑えきり自身2度目となるダカールでのステージ優勝を手にした。
「本当に最高の気分だ。大会初日からここまで、トヨタと(コドライバーの)ミシェル(ペリン)とともに予想を超える戦いができている」とテン・ブリンク。
「だから、今のところは問題ない。僕にとって最高のダカールになっていると思うけど、表彰台獲得については考えないようにしている。プレッシャーに感じたくないからね。とにかくステージで勝つことを楽しみたい」
「これまでもダカールを熟知したコドライバーと組んできたけど、ミシェルの豊富な経験が、ここまでの成績を支えているよ」
テン・ブリンクの活躍でTOYOTA GAZOO Racing SAがプジョーの連続ステージ優勝を止めた形となったが、カルロス・サインツ(プジョー3008DKR Maxi)がステージ3位、ステファン・ペテランセル(プジョー3008DKR Maxi)がステージ4位に入ったため、総合順位に変化はなし。
依然としてサインツ、ペテランセルのプジョー勢がワン・ツー体制を築き、その後方にナッサー・アル-アティヤー(トヨタ・ハイラックス)とテン・ブリンクが続く展開となっている。
また、先日サインツに下された10分間のタイムペナルティについて、スチュワードは再審議を行い、ペナルティを取り消すと決定。これによりサインツのリードはふたたび1時間超えの1時間45秒に拡大している。
市販車部門5連覇に挑んでいるトヨタ車体は、三浦昂/ローラン・リシトロイシター組の337号車トヨタ・ランドクルーザーが、マシンにわずかにダメージを負いながらもステージ32位で完走。総合27番手につけている。
トラック部門を戦う日野チーム・スガワラも菅原照仁/高橋貢組511号車がステージ9位、総合9番手でステージを走りきった。
二輪部門はステージ11~12がメカニックによる整備が行えないマラソンステージ。2日間合計で1200kmを超える距離をライダー自身でトラブルを解決しながら走りきらなければならない。
このステージ11ではトビー・プライス(KTM450ラリー)がステージ優勝を飾り、ホアン・バレダ(ホンダCRF450RALLY)を交わして総合3番手に浮上。総合トップは変わらずマシアス・ウォークナー(KTM450ラリー)がつけ、総合2番手にケビン・ベナバイズ(ホンダCRF450RALLY)がつけている。
2018年のダカールラリーも残すところ3ステージ。1月18日のステージ12はチレシトからサンフアンへ向かう構成。前日とは一転してルートの65%がダート路面となっている。
ステージ12のSS距離は四輪とトラック部門が523kmで二輪部門は375km。リエゾン(移動区間)を含む総走行距離は793kmと723kmだ。