メルセデスF1のパワーユニット部門責任者アンディ・コーウェルが、2018年F1パワーユニットレギュレーションは「クレイジー」であると批判した。
FIAは、パワーユニットにかかる費用を削減するため、シーズン中に使用できる基数を徐々に引き下げている。2017年は全20戦でドライバーが使用できるパワーユニットの6エレメントは最大4基に制限されており、これを超えると追加するたびにグリッド降格ペナルティを科された。しかし2018年には21戦にカレンダーが拡大するにもかかわらず、6エレメントのうちエンジン(ICE)、MGU-H、ターボチャージャーは3基に、エナジーストア、コントロールエレクトロニクス、MGU-Kは2基に制限される。
メルセデスAMGハイパフォーマンス・パワートレインズのマネジングディレクターを務めるコーウェルは、耐久性の高いパワーユニットを作り出すにはコストがかかり、FIAが目論む、費用の削減にはつながらないと主張した。
「シーズンにエンジンを3基しか使えないなんてクレイジーだ」とコーウェルはイタリアのCorriere dello Sportに対して語った。
「マニュファクチャラーはたくさんのパーツを製造し、弱い部分を修正しなければならない」
「エンジンを長く持つように強化しなければならない。パワーを上げる場合、エンジンが壊れるリスクが高まる」
「我々は少なくとも80~100のエンジンを作り、ベンチでテストする。そして信頼性とパワーが最も優れた3基か4基を持ち込むのだ」
「これには多額のコストがかかり、マニュファクチャラーはそれを回収することができない」