F1はソーシャルメディアにおいて目覚ましいペースで成長を遂げているが、ライバルとなる他の有名スポーツと肩を並べるためには、大きな遅れを取り戻す必要があるとパット・シモンズは述べている。
2017年、リバティ・メディアはフェイスブック、ツイッター、インスタグラム、ユーチューブといった様々なデジタルプラットフォームにおいてF1の存在を重点的に宣伝した。そのおかげでファンコミュニティとの関わりが改善し、昨年はデジタル面において目を見張るような成長を実現した。
以前ウイリアムズでチーフテクニカルオフィサーを務めていたパット・シモンズは、F1の将来を舵取りするロス・ブラウンの専門家チームの一員である。F1のソーシャルメディアにおける取り組みは、まだ非常に初期の段階にあるとシモンズは主張する。
「記事を読むと、とても良いニュースのように見えるが、現実には取るに足らないものだ」とシモンズは、先週MIA(モータースポーツ・インダストリー・アソシエーション)による『エンターテインメントとエネルギー効率に優れたモータースポーツに関する会議』で述べた。
「我々は大変な遅れを取っている。フェイスブックを見ると、メルセデスのフォロワー数は1000万人を超えているが、かたやFCバルセロナのフォロワー数は9550万人だ」
「F1は知られていないようなものだ。状況はドライバーについても同じだ。ルイス(・ハミルトン)のフェイスブックのフォロワー数は400万人だが、(レアル・マドリードのサッカー選手であるクリスティアーノ・)ロナウドのフォロワーは1180万人だ」
「この分野でやるべきことは多くある。少なくとも今の我々はそのことに気づいている。リバティの買収以前、バーニー(・エクレストン)は、このことを考えもしなかったのだと思う」
F1の商業担当取締役であるショーン・ブラッチスは、リバティが「テレビやデジタルプラットフォームでのファン数の増加に、意を強くした」と述べている。
「昨シーズンの取り組みの重点は、我々のプラットフォームを通してファンの体験を改善することにあった。世界中のファンがF1のメディアとの関わりを深めている様子を見られたことを心強く思う」
「我々は取り組みを継続していく。従来の体験と新たに作り出されるもの両方に関して、ファンは2018年に重要な変化を目にすることになる。F1ファンになるのにはちょうど良いタイミングだ」