ザウバーF1チーム代表のフレデリック・バスールは、ザウバーが今ではフェラーリのジュニアチームになったという話を一蹴している。
ザウバーは昨年11月に、アルファロメオとの複数年にわたる技術的、商業的パートナーシップ契約を発表した。アルファロメオはフィアットが所有し経営している高級車ブランドのひとつであり、フィアットはセルジオ・マルキオンネが経営するフェラーリの親会社でもある。
以前ザウバーでテスト兼開発ドライバーを務めていたギド・バン・デル・ガルデは先月、チームは事実上フェラーリのジュニアチームであると示唆していた。
「アルファロメオとの契約のおかげで、ザウバーは当然ながらフェラーリのBチームとなった。彼らにとっては良いことだよ」とバン・デル・ガルデは語った。
しかしバスールはその発言に同意しない。バスールによると、メルセデス傘下のパスカル・ウェーレインを放出し、2018年に向けてフェラーリの開発ドライバーであるシャルル・ルクレールを取る決断を下したものの、ザウバーは単なるBチームではないという。
「現時点ではフェラーリのエンジンに頼らざるを得ないとしても会社の経営陣は、本格的なアルファロメオチームを望んでいる」とバスールはAuto Hebdoに述べた。
「目標はフェラーリのBチームになることではなく、アルファロメオのAチームになることだ」
「ただドライバーやトレーニングの部分では、まだふたつの組織にまたがることはあるだろう」
バスールは、数年にわたり財政難に苦しんだチームにとって、財政面で安定することが重要だと語った。彼は独立系チームの時代はほとんど終わりに近づいていると推測している。
「私としては、長期的にはF1でプライベートチームが生き残るとは思っていない」
「フォース・インディアのように、1~2シーズン彼らが活躍した時もあった、だが少しでも危機の気配があると、すべてが切り替わることがあり得る」
「アルファロメオとのパートナーシップによって、チームは安定するはずだ」
新たな提携のおかげでザウバーは、オフシーズン中の採用活動を行うことができる。Auto motor und Sportによると、2月に始まるプレシーズンテストの前までに20人の技術スタッフを採用する予定だという。
「第一陣のスタッフは11月1日から勤務を開始した。その他のスタッフも徐々に加入する予定だ。だが、技術スタッフ採用の効果は2018年シーズン後半にならないと出ないだろう」