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ジェームズ・キャメロン監督 90年代にセットで起きた“子役への性的虐待”に怒り

2018年01月15日 16:13  Techinsight Japan

Techinsight Japan

シュワ主演『トゥルーライズ』の撮影現場でおぞましい出来事が…(画像は『True Lies 2013年4月25日付Facebook』のスクリーンショット)
ジェームズ・キャメロン監督がメガホンをとったアーノルド・シュワルツェネッガー主演の大ヒット映画『トゥルーライズ(原題:True Lies)』(1994年公開)。同作品でシュワの娘を演じたエリザ・ドゥシュクは、当時12歳だったにもかかわらずスタントコーディネーターから性的虐待行為を受けたと明かした。これを知ったキャメロン監督は非常に憤慨し「私も娘を持つ親です」「知っていたら容赦しなかったでしょう」と怒りをあらわにした。

『トゥルーライズ』に出演した元子役エリザ・ドゥシュクによると、彼女に性的行為を働いたのはスタントコーディネーターとのこと。この人物はエリザをマイアミのホテルに誘い出し、そこで裸になり彼女に体をこすりつけるといった許しがたい行動に出たという。また帰りのタクシーの中で再び興奮した同人物は「エリザを膝に座らせるなどした」というが、これについて加害者とされるスタントコーディネーターは「事実ではない」と完全否定した。しかしこの報道に衝撃を受けたジェームズ・キャメロン監督は、カリフォルニアにて参加したイベントでこのように述べている。

「監督というものは仕事に集中するあまり、現場で起きていることになかなか気づかないものです。それでもこの件を知っていたら、容赦しなかったでしょう。私も娘がいる身ですから。」
「エリザはこの件について、勇気を出して公表しました。ただなんと悲しいことか。このようなことが彼女に起きてしまったとは…。」

またキャメロン監督はセクハラの実態が暴かれるようになったことは「素晴らしいこと」としつつ、「しかし今に至るまで多くの女性が悲劇的な経験に苦しんだとは、残念なことです」と無念さをにじませた。

ちなみにエリザは当時、これを秘密にはせず母親を含む複数の人々に打ち明けていた。しかし幼かったエリザはもちろんのこと、打ち明けられた母らもこの“タブー”をどう扱えばいいのか分からなかったという。

プロデューサーや人気俳優らが権力を振りかざし、多くの女性を苦しめてきたことが明らかになったハリウッド。それは大人の女性だけでなく、男子を含む子役までもが手を出されることもあったというから悪質極まりない。「なぜ今になって何十年も前の被害を明かすのか」「証拠も残っていないだろうに」という声もあるが、多くの元被害者達もそれは承知の上で告発しているのだ。よって被害を受けた側が何よりも切に願っているのは、“加害者への刑罰”ではなく“悪しき風習の根絶”と考えていいだろう。

画像は『True Lies 2013年4月25日付Facebook』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)