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松本潤主演『99.9』シーズン2、前作要素たっぷりでカムバック 第1話から感じた“予感”

2018年01月15日 06:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 2016年の春に放送され、全話平均視聴率17.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録したTBS日曜劇場『99.9-刑事専門弁護士-』の続編となる『99.9-刑事専門弁護士- SEASON II』が14日に放送開始を迎えた。刑事事件の弁護を専門に行う弁護士たちが、有罪率99.9%とされる裁判で無罪を勝ち取るために奔走するこのドラマ。シーズン1では無実の罪で起訴される依頼人を、いわゆる“お出かけ捜査”で無罪に導き、法律ドラマらしからぬ飄々としたスタイルを貫いていた。


参考:『99.9-刑事専門弁護士- SEASON II』第1話ギャラリー【写真】


 しかしながら終盤に向かうにつれて、日本の司法制度に長年抱え続ける大きな問題である“冤罪”というテーマ性が強くなり、そこに主人公・深山大翔(松本潤)の過去が結びつくというヘビーな展開を迎えたのだ。そして因縁の相手である検事正の大友修一(奥田瑛二)との直接対決がないまま、続編が作られそうな匂いを漂わせて幕を閉じたのである。


<シーズン2からは木村文乃がヒロインに>


 主人公・深山を演じる松本を筆頭に、先輩弁護士の佐田篤弘を演じる香川照之や、斑目法律事務所の所長・斑目春彦役の岸部一徳など、ほとんどのメンバーが続投したシーズン2。シーズン1で深山とぶつかり合いながら切磋琢磨した弁護士の立花彩乃(榮倉奈々)に代わり、今度は元裁判官の尾崎舞子(木村文乃)が深山とぶつかり合う役どころに。


 今回の第1話では、その尾崎の友人である鈴木加代(谷村美月)が、殺人罪で起訴された父親・二郎(半海一晃)の無実を証明してほしいと斑目法律事務所に訪れるところから幕を明ける。すぐさまその依頼を引き受ける深山の姿からは、彼自身が父親の殺人罪を晴らすことができなかった過去が関係しているのではないだろうか。


 そして早速第1話のラストで、深山の父親が逮捕された殺人事件の被害者であった少女の妹・鏑木美由紀(野々すみ花)が登場し、事件の遺留品を深山に渡すのである。第2話の予告にはシーズン1に登場した因縁の相手・大友検事正が早くも登場し、0.1%に隠された事実を追求する深山と、99.9%の有罪に甘んじている検察との直接対決がいきなりやってくることを予感させる。


<シーズン2では裁判官と対決か>
 おそらく深山の過去と検察との対決をまとめたのち、このシーズン2では尾崎の過去に触れながら、裁判官と対決するという流れになるのかもしれない。強固な証拠によって起訴された被告人に、判決を下す立場の裁判官だった彼女が司法から離れるきっかけとなった過去とは何か。回想シーンで登場したSexy Zoneの佐藤勝利演じる謎の青年と、裁判所のシーンで登場した笑福亭鶴瓶演じる裁判官の川上憲一郎がその鍵を握っているようだ。


 ふと、シーズン1の最終話で深山と大友が対峙したクライマックスが思い出される。大友が発した「判断するのは裁判所だ」という言葉に、このシーズン2への布石が打たれていたのである。それに加えて、今回の劇中で斑目が尾崎に語りかける「疑わしきは被告人の利益にという大原則を軽んじている」という言葉。無罪判決を出すと“無罪病”と揶揄され、出世コースから外されるともいわれている裁判官の世界に、深山たち斑目法律事務所の面々が鋭いメスを入れることだろう。(久保田和馬)