ウイリアムズF1は2018年シーズン、ロバート・クビカをリザーブドライバーとして起用することになるだろうと、12日(金曜日)にフランスのメディアが報じている。
クビカはウイリアムズでのレギュラーシート獲得を模索しており、2017年には数多くのテストに参加し、体力的にグランプリレースに耐えうるかを試していた。
現在32歳のクビカは、2006年から2010年までの期間に、ザウバーとルノーから76のグランプリに参戦した経験を持つ。しかしながら2011年のオフシーズン中に参加したラリー・ロンデ・ディ・アンドラでのクラッシュにより怪我を負い、彼の人生は一変した。
その後のクビカは世界ラリー選手権に復帰できるまでの回復を見せたものの、F1にフル参戦のドライバーとしてカムバックすることは、相当に困難であると考えられていた。
昨年の夏にはクビカのF1復帰につながる機会が設けられていたが、その後10月に行われたウイリアムズでのテスト以降は、期待に水を差すような事態に陥っている。
ウイリアムズはクビカのラップタイムの詳細を公表していないが、パフォーマンスではセルゲイ・シロトキンが勝っていたと見られている。また、ロシア人ドライバーである対抗馬のシロトキンは、かなりの額のスポンサー資金を持ち込むことができる。
フランスのL'Equipe紙によると、今週にもフェリペ・マッサの後任としてシロトキンの契約が発表されるという。これが事実であれば、22歳のシロトキンがカナダ人ドライバーのランス・ストロールとコンビを組むことになる。
12日に、「決定は近いうちに発表されるだろう」と日刊スポーツ紙のL'Equipeは報じた。しかし、記事にはクビカに関する良いニュースも、以下のように掲載されていた。
「2008年のカナダGP優勝者も、すべてを失ったわけでない。(クビカは)テストドライバーとしての役割をオファーされており、グランプリでは金曜日午前中に行われるフリー走行に参加するだろう」
今週始め、クビカはピレリのカーレーシング部門責任者であるマリオ・イゾラから、その能力を賞賛されている。イゾラは、多くの走行経験を積めば、クビカも最新のF1マシンに順応できるはずだと話した。
「シングルシーターから6、7年も離れていたドライバーを連れてくれば、今のF1との差に戸惑うことは明らかだ。7年前とはすべてが違うのだ」とイゾラはモータースポーツ情報サイトのRACERに語った。
「(クビカのような)シチュエーションのドライバーが、これまで現在のF1マシンで多くのテストを重ねてきて、ピレリのタイヤもよく理解しているようなドライバーよりも速いことを期待してはならない」