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「週末映画館でこれ観よう!」今週の編集部オススメ映画は『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』『悪と仮面のルール』

2018年01月12日 19:12  リアルサウンド

リアルサウンド

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 リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、編集スタッフ2人がそれぞれのイチオシ作品をプッシュします。


参考:続編でもブレない突き抜け方 『キングスマン』シリーズが示す、“現代の紳士の精神”


■『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』
 幼き頃、『美少女戦士セーラームーン』と『キューティーハニー』、そして『Dr.スランプ アラレちゃん』が大好きでした。そんな元リアルサウンド映画部、今はリアルサウンド音楽編集部のゆとり女子・戸塚がオススメする作品は、『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』。


 1972年に『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載され、同年にTVアニメとして放送された『マジンガーZ』。本作は、今年画業50周年を迎える漫画家・永井豪のスーパープロジェクトとして『マジンガーZ』を復活させたロボットアニメーション映画です。


 1993年に生まれた私は、当時放送されていたアニメを目にしたことも、原作漫画を読んだこともありませんでした。ただ、『マジンガーZ』というタイトルと“ロボットアニメの原点”ということだけは知っていました。こんなペーペーの小娘が『マジンガーZ』を語るな! と思うファンの方もきっといらっしゃるでしょう。ですが、言わせてください。そんな何も知らない全くの『マジンガーZ』初心者である私が観ても、物語の内容が理解でき、めちゃくちゃ楽しめるということを。


 特に私がツボだった部分は、物語全体に漂うなんとも言えない昭和感です。アニメーションの映像自体は現代らしい美しさなのですが、「ロケットパンチ!!」と技名を叫びながら攻撃する戦闘シーンや、ボスボロットが活躍(!?)する場面でのゆるっとしたコミカルさが、平成のノリとはちょっと違っていて、終始ニヤッとしてしまいました。映像とのギャップがなんとも面白い。平成と昭和のバランス感が絶妙なんです。そして、終盤のあるシーンでは思わず涙がホロリとこぼれ落ちました。笑って泣いて、ワクワクして……幼い頃に大好きなアニメを見ていた時の感覚が蘇ります。観終わった後には、なんだか懐かしい気持ちが胸いっぱいに広がっていました。


 「連載当時からずっとファンで、『マジンガーZ』がとにかく好き!」という往年のファンの方も「名前だけは知っているけど、観たことはないな……」という『マジンガーZ』初心者の方も、「でも、ロボットアニメって男の子が観るものでしょ?」と思っている女性の方も、「『マジンガーZ』って昭和のアニメじゃん」と思っている平成生まれの若者たちも、大丈夫です。見方や感じ方は違えど、老若男女誰もが楽しめる作品だと思います。


 あなたも週末、<ロボットアニメの“原点”にして“頂点”>を目撃してみてはいかがでしょうか?


■『悪と仮面のルール』
 私の辞書には“悪”なんて文字は存在しない。そんなリアルサウンド映画部のピュアガール担当・大和田がおすすめするのは『悪と仮面のルール』。


 一昨年に放送されていた朝ドラ『あさが来た』(NHK)で、白岡新次郎を演じ、ヒロインの夫役としてよき理解者で優しく見守るような、温かい表情ばかり見せていた玉木宏。しかし彼は、主演を務める本作で、そんな表情を一切見せることなく、悲しく、暗い、苦い表情をして、ある女性を守るためには手段を選ばない、そんな男性を演じている。


 本作は、芥川賞作家・中村文則の同名小説を実写映画化したサスペンス。歪んだ目的のためだけに作り出されたことを知り、自身の存在意義を見失っていた主人公・久喜文宏、その周りの人物たちの葛藤が描かれる。玉木の共演に並ぶのは、若手実力派の新木優子と吉沢亮。吉沢は出演発表時に「役作りで初めて髭を伸ばしたのですが、こんなに生えるのかとビックリしました」とも明かしており、吉沢と新木の2人も、玉木同様これまで他の作品で見せてきた役者としてのイメージを覆すような役作りに挑戦している。


 物語の本筋では“悪”と“正義”について迫りつつ、最終的にはラブストーリーとして組み立てられている。サスペンス、または変わったラブストーリーとして、楽しんでもらいたい。(リアルサウンド編集部)