初公開されたGRスーパースポーツコンセプト TOYOTA GAZOO Racingは1月12日、千葉県・幕張メッセで開幕した東京オートサロン2018において、ル・マン・プロトタイプカーを彷彿とさせる風貌を持つコンセプトモデル『GRスーパースポーツコンセプト』を初公開した。
「もっといいクルマづくり」をテーマにモータースポーツ活動を通じてクルマを鍛え、人を鍛える取り組みを行っているTOYOTA GAZOO Racing。
2018/19年シーズンも引き続き参戦すると発表したWEC世界耐久選手権には2012年シーズン半ばから参入して以来、先進のハイブリッド・パワートレインの開発を進めており、そのなかで得られた燃費向上など技術はトヨタの市販車にもフィードバックされている。
今回発表された『GRスーパースポーツコンセプト』はまさにレースカーから市販車への技術をフィードバックするトヨタの「もっといいクルマづくり」を体現したクルマと言える一台だ。
WECプロトタイプカーを思わせるデザインを持つコンセプトモデルは、その内部構造の多くをトヨタのLMP1カー、トヨタTS050ハイブリッドと同じパーツで構成されており、レースで鍛えられた高効率V6ツインターボエンジンやトヨタ・ハイブリッド・システム・レーシング(THS-R)などを搭載している。
カンファレンスで登壇したGAZOO Racing Companyの友山茂樹プレシデントは「市販車両をレベルアップしてスポーツカーを造るのではなく、レースやラリーで培われたノウハウをさまざまな制約のなかでいかに市販車に落とし込むことができるかに挑戦することがTOYOTA GAZOO Racingの目指すクルマづくりと位置付けています」とコメント。
「そして、まさに現役のレーシングカーから、スポーツカーをつくるという、トヨタにとってまったく新しい挑戦が始まっています」と続けた。
「『自分の意志で自由に移動したい、どこまでも遠くに、誰よりも早く、美しく移動したい』という人間の欲求は、不変的なものであり、それを実現してくれるクルマに対する人々の感情は豊かで心ときめくものがあります」
「GRスーパースポーツコンセプトは、まさに自分の愛馬とも言える、パーソナルで魅惑的な、次世代の競走馬であると考えています」