1月12日(金)から3日間、千葉県の幕張メッセで開催される2018東京オートサロン。チューニングカー、カスタムカーの祭典としてお馴染みのビッグイベントだが、近年はモータースポーツ関連の話題も豊富で、このオートサロンの開催を皮切りに新しいシーズンが幕を開けることになる。今年もモータースポーツ関連でさまざまな発表、そして催しが予定されているが、その注目点をピックアップした。
レースファンにとって今回の東京オートサロン2018の一番の注目点は、ホンダのスーパーGT体制発表だろう。すでに、ホンダからのスーパーGTフル参戦を表明しているジェンソン・バトンがどの所属チームになるのか、そしてチームメイトは誰になるのか。とにかく興味が尽きない。
そのバトンの所属チームの鍵を握ることになるのが、装着するタイヤメーカーだ。
昨年はスーパーGT第6戦鈴鹿1000kmでMOTUL MUGEN NSX-GTの第3ドライバーとして参戦したバトン。MOTUL NSX-GTはホンダ陣営で唯一、ヨコハマタイヤを装着して参戦していたチームだが、昨年末にマレーシア・セパンで行われたスーパーGTテストに参加したバトンはヨコハマタイヤではなく、ブリヂストンタイヤを装着したホンダの開発車で周回を重ねた。
もちろん、テストは2018年シーズンを睨んでのものであるから、その流れからもバトンはブリヂストンタイヤ装着チームでの参戦が推測される。昨年、ブリヂストンを装着したチームは、ARTA、KEIHIN、チーム国光の3チーム。この3チームが今年もブリヂストンタイヤを装着するか否かは不明だが、おそらくタイヤメーカーは前年どおりの形になると推測される。
また、そのマレーシアGTテストの際にはホンダの開発車を野尻智紀、伊沢拓也、塚越広大、山本尚貴の4人がステアリングを握り、バトンが参加した後半2日間は塚越、山本、そしてバトンの3名が担当していた。
野尻、伊沢、塚越、山本は昨年のブリヂストンユーザーではあるが、この4名が今年もバトンの候補に挙がることは間違いない。そして、その中でも有力候補はやはり塚越と山本か。今年も5チーム/5台でスーパーGT500クラスに参戦する予定のホンダ陣営が、どのような布陣になるのか。明日、その詳細が明らかになる。
東京オートサロン2018のホンダ関連では、昨年よりIMSAやマカオGPでのGTワールドカップに参戦していたNSX GT3や、インディ500を征した佐藤琢磨のマシン、Dallara DW12、シビックTCRにスーパーフォーミュラのSF14、そしてMotoGP参戦マシンのRC213Vが展示される予定で、今年もモータースポーツ、スポーツカー色が強いレースファンに嬉しい空間になる。
また、今回の東京オートサロン2018のスーパーGT関連ではGT300クラスの話題が豊富になりそうだ。すでにSUBARU、埼玉トヨペット、プロジェクト・ミューなどが発表会を予定しており、ドライバーラインアップや今シーズンの参戦体制が明らかになりそうだ。
ホンダのバトンとともに、もうひとつ大きなトピックスとして注目されるのがトヨタ。TOYOTA GAZOO Racingブランドから世界初公開というふれ込みで発表されるコンセプトカー、GRスーパースポーツコンセプトだ。
GRスーパースポーツコンセプトはWECに参戦しているTS050 HYBRIDで培った技術やフィードバックを盛り込んで製作されたマシンであることは間違いなく、コンセプトカーであるとはいえ、実際のレース参戦への可能性などが期待される。
メーカー系のマシンやチーム体制の発表以外にも話題は豊富だ。2018東京オートサロンの期間中にはモビリティランドが鈴鹿10時間耐久レースのカンファレンスを行い、富士スピードウェイは暫定的にスーパー耐久第3戦に予定されている富士SUPER TEC 24時間レースについての発表会を行うなど、2018年の国内新イベントの追加情報も気になる。
さらに、開催直前になってWRCの日本ラウンドの開催についても新たな情報が2018東京オートサロンで緊急発表されるようで、他のブースでもユニークなトークショーが予定されたり、サプライズゲストのウワサなどなど、2018年のモータースポーツ界も新年早々、東京オートサロン2018の開催とともに賑やかなスタートを切ることになりそうだ。