F1のモータースポーツ担当ディレクターを務めるロス・ブラウンは、現行の基本的なグランプリレース構成の変更に反対している。
現代の観客にとって、通常1時間半から2時間続くイベントは長すぎるという指摘がなされてきた。しかしブラウンはそれが正しいとは考えていない。彼は現行の開催時間は妥当であり、2019年のレース構成の変更は検討していないと話す。
「私はグランプリの開催時間の長さは妥当だと考えている。長すぎず、短すぎず、観客を引き込む長さだ」とブラウンはSky Sports F1に語った。
「我々はグランプリを良くしたい。盛り上がる場面があり、最後には良い終わり方をするようにしたいのだ。レースの時間を変更することを検討すべきなのかどうかは分からない」
しかしブラウンは、グランプリ週末の他の側面を見直す案については検討しているという。
「予選は上手くいっていると言えるだろう。(しかし)金曜日のフリー走行には検討の余地がある」
現在、金曜日には各90分間のセッションが2回行われており、1回目が午前中で2回目が昼食の後となっている。ブラウンは「2回のセッションが必要なのか、午後の1セッションのみに移行すべきなのか」を検討していると述べた。
見直しの要因の一部は、現行のF1シーズンを25戦かそれ以上のレース数に拡大するという、リバティ・メディアの計画によるものだとブラウンは説明した。
「レース数を増やした場合、それだけのレースをこなせるよう、各チームにかかるプレッシャーを低減するような構成に変更するだろうか?」
「常にファンが優先される。グランプリの週末にファンは何を見たいだろうか。マシンやドライバーに近づけるという点には、常に手応えのある反応がある」
「レースの週末に、ファンがもっとマシンに近づけるように、我々ができることはあるだろうか。提案のひとつは公開検査を実施することだ。ル・マンではそれが行われており、素晴らしいイベントとなっている」
「すべてのファンが集まる場でマシンが持ち上げられ、その裏側まで見ることができる。つまり、そうした性質のことを模索している」
「しかし私はレースの構成についてはかなり保守的だ。現時点ではその点に関して大きな計画はない」とブラウンは強調した。