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ブロックチェーンで食の安全性を担保!魚の産地偽装とオサラバするシステム

2018年01月09日 21:02  Techable

Techable

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産地偽装食品が氾濫するなか、食の安全性や環境を配慮した生産手法は消費者にとっての価値の大きな部分を占めつつある。

改ざんが難しく、記録が恒久的に残るブロックチェーンはサプライチェーンの管理に適しており、食品の流通プロセスを透明化して安全性を担保する目的での活用が広がっている。

有名なものには、オープンソースのブロックチェーンプラットフォーム、Hyperledger Fablicを活用した、ウォルマートとIBMによるシステムがあり、システムの導入が消費者からの信頼の獲得に一役買っている。

そんななか、ブロックチェーンを活用して魚の流通を追跡するシステムが新たに登場した。Viantの開発するシステムをご紹介する。
・QRコードをスキャンして魚を追跡
12月下旬に発表されたこの新しいシステムは、ブロックチェーンに魚の漁獲・生産および流通経路を記録し追跡できるものだ。

WWFやその関連団体などによって、環境に配慮されていて安全と認められた魚に対してQRコードが付与され、消費者はこれをスキャンすることで、魚がどこでで獲れたか、どのような流通経路を辿ったかを知ることができる。

例えば、夕食のマグロについているQRコードをスキャンすれば、フィジーの海域に捕獲され、いくつかの仲介業者を経てレストランにたどり着いたことがわかるかもしれない。
・多様なフォーマットの情報をリアルタイムで確認できる
食品を追跡する手段や範囲を決めるのはサプライヤーで、魚を捕獲する様子を動画で撮ったものを掲載したり、QRコードの替わりにRFIDを付与したりといったこともでき、ブロックチェーン上に記録されたこれらの情報は、リアルタイムで確認することが可能だ。

同システムは、Microsoft Azureとブルックリンを拠点としブロックチェーンシステムの開発を手掛けるConsenSysの力を借りてEthereumベースで構築したもの。

魚追跡ツール以外にもViantは、大手製薬のGSKなどにも特許管理のプロセスを追跡するサービスを提供していおり、ブロックチェーンを活用したシステムの開発・運用での実績が豊富だ。

Viantのシステムが行き渡れば、あなたの家の食卓に並ぶ魚の出どころがわかるようになるかもしれない。

参照元:Are You Eating Sustainable Fish? Blockchain May Provide the Answer/FORTUNE