警察庁は1月4日、2017年中の交通時死者数を発表した。交通事故の発生件数は47万2069件で、2016年の49万9201件から減少。2017年の交通事故による死者数は3694人で、警察庁がデータを所有する1948年以降で最も少なかった。
都道府県別では「愛知県」が200人で最も多く、「埼玉県」(177人)、「東京」(164人)が続いた。
死者の半数以上が65歳以上の高齢者 飲酒運転による死者数は減少傾向
交通事故による死者数は1959年~1975年、1988年~1995年には死者数が1万人を上回っており、「交通戦争」という言葉も生まれた。1996年から減少傾向に転じている。
2017年の交通事故による死者のうち、65歳以上の高齢者は2020人で、54.7%に上った。人口10万人あたりの死者数は、全年齢が2.91人に対して高齢者は5.84人と、およそ2倍となっている。飲酒運転による死者数は201人で、2016年に比べて12人減少した。こちらもここ数年減少傾向にある。
死者数過去最少となったが、政府が掲げる「2020年までに交通事故の年間死者数を2500人以下にする」という目標値には及んでいない。調査結果内では、国家公安員会委員長の小此木八郎氏が
「引き続き強い決意をもって、悪質・危険な違反の取締り、計画的な交通安全施設の整備などを行い、交通死亡事故等の更なる減少を目指したい」
と述べている。