今春、友人が結婚する。同級生の中でも長らく浮いた話のない男だったために、そんな友人がとうとう結婚すると考えると感慨深いものがある。いわゆるスタンダードな恋愛結婚である。
思い返せば僕の周囲には、お見合い結婚をした人や、婚活で知り合った相手と結婚した者がいない。だから、そういう種類の出会いを経て結婚をした人の話は興味がある。
実際に婚活をしている人の声なんてものをネット上で色々と拾ってみると、結構面白いことが書かれていることも多かった。今回は、ちょっとその一部を紹介してみたい。
「男女共に、婚活で上手くいかない人って自分のレベルを客観視できない人だよ」
先日「ガールズちゃんねる」で「婚活で『いい男いない病』にかかった人」なるトピックを発見した。婚活でなかなか結果が見えず、「いい男に出会えない」という言葉が口癖になっている女性を募り、どうすればこのジレンマから脱することができるか考えようというものだった。なかなか建設的なトピックである。
ジレンマからの脱出のヒントになりそうな意見も多い。どれも、言葉は悪いものの、ぶっちゃけ、婚活する時点で、自分はまともに恋愛結婚をするチャンスも器もなかったと、認めるところから始めるべきという主旨だった。
「原因を外部に求めてる間は抜け出せないと思うよ」
「私も相談所に入って婚活してたから言うんだけど、婚活してる男女は、まず、自分たちは自然に結婚できなかった者同士っていう謙虚な気持ちが必要」
「男女共に、婚活で上手くいかない人って自分のレベルを客観視できない人だよ」
身のほどを知るって大事なことで、それができないと何をやっても失敗をする。婚活するくらいだから結婚願望はあるんだろうし、今度こそ結婚したい、と強く希望するなら、自分の至らなさを謙虚に見つめることも必要だ、ということだろう。
「いい男いなーい、つまんなーい、こんな奴のどこに魅力を感じるかね」
まあ、結婚もしていないし、願望もない僕にこんなことを書かれていると知れば、婚活女子とやらもお怒りになるかもしれない。
ただこう、なんというか、人生においての一発逆転はしばしばありうるとは思っているけど、こと恋愛事や結婚においては、そんな奇跡なんて起こらないと思うのだ。絶賛婚活中の皆さんも薄々気づいているんじゃなかろうか。
「いい男いない病」に侵され、婚活期間だけ長くなる女性たちには、引き続き手厳しい意見が出ていた。
「男だって選ぶ権利がある。いい男いなーい、つまんなーい、こんな奴のどこに魅力を感じるかね」
「余り者が集まるのが婚活だよ」
僕の同級生にもブスは多かったが、こういうのに限って「ほんとろくな男しかいない」と、あたかも世間すべてを俯瞰した上で発言しているような真似をする。こういうことをしているとただのブスが、反感を買うブスにジョブチェンジし、ますます男を寄せ付けなくなる。
もちろん、ブサイクの場合も同じだ。自分がモテないからって、世間の彼氏持ちや旦那持ちを「ビッチじゃん」とか言ってネットで叩くような連中が、受け入れられるはずもない。
冴えないルックスで性格も悪く、トークも下手な男女が、婚活でミラクルを起こすなんてありえない。婚活は、現代社会において普通とされている自由恋愛を謳歌できなかった日陰者の集いだ。そりゃあもう、いい男もいなけりゃいい女もいないのは当然のことなのだ。