元F1最高権威者のバーニー・エクレストンは、2018年のグランプリレースを訪問することを、新オーナーらに歓迎されていないと話す。
現在も公式にF1名誉会長の職にあるエクレストンだが、リバティ・メディアがF1を買収した後に就任した新たな経営陣は、彼の参加を望んでいないのだと考えている。
今週、エクレストンはドイツのAuto Motor und Sportの取材に対して、「後任者たちは、私がコースにいるところを見たくないのだろう」と語った。
エクレストンは、F1のマーケティングのために多額の費用を投じるリバティ・メディアのやり方に反対の声をあげている。
「チームは自分たちを売り込み、主催者はイベントを売り込む、ということが重要なのだ。第三者であるFOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)がそれらと競い合う形になっても混乱を招くだけだ」
エクレストンはまた、新オーナーによる2021年以降のエンジン開発に関する提案内容も批判している。
「私ならこの(ハイブリッド・)エンジンを止めさせていただろう。このシステムは、導入された当初からひどいものだった。だが、2年前に私は各チームにこう伝えた。燃料の流量と総量が増えるならば、このとんでもないエンジンを使っていてもよいと」
リバティ・メディアが示した提案を、フェラーリの強く拒絶している。同社のセルジオ・マルキオンネ会長は、この案が推し進められるのであればF1からの撤退も辞さないと発言。エクレストンは、これはこけおどしではないと考えている。
「セルジオはF1に頼らなくてもやっていける。彼はビジネスにしか興味がないのだ。目の前に出された提案が気に入らなければ、F1への参加をやめるだろう」
「私が恐れるのは、フェラーリはF1がいなくてもやっていけるが、その逆は成り立たないということだ。フェラーリとメルセデスの一騎打ちがファンの動員数を増やした」
「(過去には)私は実際に主催者に謝罪したこともある。彼らは以前のF1に費用を支払っていたが、得たものといえばメルセデスの勝利だけだった。今では、彼らは投じた費用に見合う価値を得ている」
「(フェラーリは)賢明にも他のチームを見渡し、良い人材を引き入れてきたのだ」