プジョー・スポールは1月3日、2018年にデビューさせるTCR車両、『プジョー308 TCR』を発表した。
TCRは安価なコストを含め、近年世界中で爆発的な人気を誇るツーリングカーカテゴリー。WTCC世界ツーリングカー選手権の後継としてスタートするFIA WTCRワールド・ツーリングカーカップにも採用されている。
そんな人気カテゴリーに登場するプジョー308 TCRは、すでに同社が投入しているプジョー308レーシングカップをベースに、よりレースパフォーマンスを重視してプジョー・スポールが開発したモデルだ。
搭載されるTHPエンジンは最大350馬力、420トルクを発生。また走行距離5000キロまではパフォーマンスを維持するとのこと。ギヤボックスは専用設計の6速シーケンシャルギヤで、パドルシフトを採用している。
そのほか、アンチロールバーの配置見直しや、ボールジョイント・サスペンションの採用などにより、308レーシングカップに比べて回頭性も向上しているとのこと。
ボディワークについても、数値流体力学(CFD)を活用して開発。プジョーのデザイン精神を維持しながらも、空力パフォーマンスと信頼性、吸排気効率が高められている。
このプジョー308 TCRのオーダー受注はすでにスタートしており、価格は税抜10万9000ユーロ(約1487万円)。チームには2018年4月以降にデリバリーされる予定だ。なお、ランニングコストについては、1キロあたり4.50ユーロ(約613円)程度になると想定されている。
プジョー・スポールでディレクターを務めるブルーノ・ファミンは「プジョー308レーシングカップはTCRシリーズを戦える性能を持っていたが、急速に成長しているTCRにおいて、我々のカスタマーはさらなるパフォーマンスを求めていた」と語る。
「とくに2018年にはFIA WTCRも発足するため、よりパフォーマンスが重要になる。だから、プジョー308 TCRは素晴らしいタイミングで登場する1台と言える」
「我々はカスタマーの要求を満たすべく、これまでの経験やノウハウを活かしてマシンをよりコンペティティブかつ高い信頼性を持ち、なによりドライブを楽しめる1台に仕上げた」