1997年のF1チャンピオンであるジャック・ビルヌーブが、古巣ウイリアムズと同チームが2017年に起用したルーキー、ランス・ストロールを痛烈に批判した。
2017年シーズン序盤、ストロールに対する評価は概して否定的なものであり、同じカナダ出身のビルヌーブは彼を「F1史上最悪のルーキー」と言い表した。
しかしながら19歳のストロールは、第7戦カナダで初ポイントを獲得すると、次のアゼルバイジャンGPでは3位で表彰台フィニッシュを成し遂げるなど、好結果を出すようになっていった。最終的にストロールはデビューシーズンにおいて7回入賞、40点を稼ぎ、ビルヌーブらの批判は無視すると発言している。しかしビルヌーブの評価は変わっていない。
「(フェリペ・)マッサでさえランスよりは速い」と、1997年にウイリアムズにタイトルをもたらしたビルヌーブは語った。
「バクーでの表彰台は純粋に運に恵まれただけで、私は納得していない」
ストロールのチームメイトを務めたマッサは、2017年シーズンに43点を獲得した。ストロールとの差はわずか3点だが、予選でマッサが敗れたのは2回のみだった。
46歳のビルヌーブは、かつて所属したウイリアムズチームに対しても批判的だ。ウイリアムズは2018年のドライバーとしてロバート・クビカでなくセルゲイ・シロトキンを選ぼうとしているといわれるが、その唯一の理由はシロトキンの持ち込む資金にあると、ビルヌーブは考えている。また、ストロールを起用したのも富豪の父親がもたらす莫大な資金が目当てであるというのがビルヌーブの主張だ。ウイリアムズはビルヌーブとともに1997年に王座について以来、タイトルから遠ざかっている。
「自分の息子のことしか頭にないローレンス・ストロールの数十億ドルという金に、彼らはすでに魂を売ってしまった」と、数十億と数百万を取り違えているようだが、ビルヌーブはそう語った。
辛辣な発言をすることで有名なビルヌーブは、メルセデスのバルテリ・ボッタスについても批判、おあつらえむきのナンバーツードライバーに過ぎないと語った。
「メルセデスはいまも最高のエンジンを持っており、それによってタイトルを獲得した。しかし、それをうまく利用できたのは(ルイス・)ハミルトンだけだった。ボッタスのパフォーマンスはほとんど恥ずべきものだった」とビルヌーブはAuto Bild紙に語った。
「彼は間違いなくナンバーツードライバーであり、それ以上ではない。私だったら(パスカル・)ウェーレインを選んだだろう」