トップへ

「F1上層部はクビカの復帰に手を貸すべきだった」と元チーム代表。ウイリアムズのシート争いに敗北と断言

2018年01月05日 08:01  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

2017年F1アブダビテストに参加したロバート・クビカ(ウイリアムズ)
ウイリアムズF1チームは2018年のドライバーラインアップをまだ発表していないが、元F1チーム代表のフラビオ・ブリアトーレは、ロバート・クビカはF1復帰のチャンスを手にすることができなかったと断言し、これはF1にとって大きな損失であると語った。

 クビカは2011年初めにラリーで重傷を負い、F1キャリアを中断せざるを得なくなったが、2017年、復帰のための活動を本格的にスタート、ルノーとウイリアムズでテストを行った。一時は、フェリペ・マッサの後任としてウイリアムズと契約することが確実になったとも伝えられたが、アブダビでのテストに参加したセルゲイ・シロトキンが最有力候補に浮上した。ウイリアムズは当初は12月のうちにドライバーを発表する予定だったものの、これを1月に延期した。

「クビカがウイリアムズを説得することができなかったのが非常に残念だ」とブリアトーレはSpeed Weekに対して語り、決め手となったのは金銭的な要素であると示唆した。シロトキンは母国ロシアのSMP銀行からのスポンサーシップ20億円以上を提示したといわれている。

「私は何度か(クビカのマネジメント面をサポートする)ニコ・ロズベルグと話をした。(クビカ側は)あらゆる手を打ったが、シロトキンには莫大な資金がある」とブリアトーレは言う。

「2,000万ユーロ(約27億円)もの額だ。クビカがかき集められるのはせいぜい700万から1,000万だろう」
「非常に残念に思う」


 クビカの復帰を大勢のF1ファンが望んでいたため、これが実現すればF1全体が盛り上がったはずだと、ブリアトーレは残念がっている。

「ロバートがF1に復帰していたら、F1は大きな成功を収めることができただろう」とブリアトーレ。

「F1の上層部が彼に手を差し伸べないとは、全くおかしな話だ」

 年末にはウイリアムズがランス・ストロールのチームメイトとしてすでにシロトキンと合意済みであるという報道が流れたが、クビカサイドは可能性は消滅していないと主張。ロズベルグを含むマネジメント陣営は、ウイリアムズに対し、2018年序盤7戦にクビカを出場させてパフォーマンスに満足できなければ降ろすことができるという条件で、700万ドル(約7億9,000万円)を提示したとも伝えられた。