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Google Home、Amazon Echo、Clova WAVEの特性は? 2018年発売の新製品にも注目

2018年01月01日 10:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 日本でもまさにムーブメントが起ころうとしているスマートスピーカー。2017年はGoogle HomeにAmazon Echo、Clova WAVEなど様々なスピーカーが登場した。しかし、実際買うとなるとどれが良いのか分からないユーザーも多いはず。それぞれの特性を理解した上で、一体どれが日常に溶け込む相棒として最適なのか、2018年の動向を探ってみよう。


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▪︎値段がお手頃なminiも発売。ユーザーの趣向解析が得意な提案型「Google Home」
 世界中のあらゆるデータを活用するGoogleはスマートスピーカーの大本命と言えるかもしれない。Google Homeは可愛らしい見た目とは裏腹に、Googleが積み上げてきた検索データベースやユーザーの趣味嗜好の解析など、膨大なデータに基づいたレコメンデーションを得意とする頼りになるスマートスピーカーだ。日本語音声認識能力が高く、Googleカレンダーを始めとするGoogleが提供しているサービスはもちろん、食べログやホットペッパーグルメなどとも連携できるのが特徴だ。また対応した照明であれば音声だけで操作ができ、さらにはGoogle Play Musicと連携すれば、気分を伝えるだけでぴったりな音楽をかけてくれる。まさに「Home」という名前の通り、暮らしの延長にあるスマートスピーカーだ。


▪︎Amazon Prime会員だとお得!多彩なスキルでどんどん賢くなる「Amazon Echo」
 スマートスピーカーの先駆け的存在でもあるAmazon Echoは、”スキル”と呼ばれるアドオンで機能を拡張することができる。企業はもちろん、個人でもスキルの開発・公開が可能であるため現在は300以上のスキルが公開されており、その数はこれからも増えていくはずだ。また、Amazon製であることを大いに生かした便利な通販機能があり、「(商品名)を注文して」と音声だけで購入することができる。間違えて購入してしまった場合も「注文をキャンセルして」と呼びかけるだけだから安心して利用できそうだ。スキルの開発者にとっても優しい「Echo」は目玉となるようなキラースキルの存在が今後の普及を左右することになるかもしれない。


▪︎LINE連携やバッテリー内蔵で持ち運びも可能!日本家庭向け機能が魅力の「Clova WAVE」
 Clova WAVEはLINEから発売されたスマートスピーカー。これまでポップなビジュアルで展開してきたLINEには珍しくかなりスタイリッシュでSF感のあるフォルムをしている。アジアでの展開に力を入れており、日本向けの独自機能が多いことが特徴だ。LINEアプリにおける音声での返信はもちろん、メッセージの読み上げ機能などもLINE普及率が70%近い日本人にとっては利用シーンが想定しやすい。今後は、外出先からスマホでClova WAVEを通して家電を操作したり、出前や宅配の再配達を依頼するなど、より生活に根付いた国内独自スマートスピーカーとして発展していきそうだ。


▪︎これからのスマートスピーカーの行方
 「お帰りなさい、少し疲れていますね。お風呂に浸かることで疲労が20%回復します。お湯張りはすでに完了しています」
 こんなSF映画のようなやり取りができるスマートスピーカーを作るには、いくら膨大なデータを取っているGoogleやAmazonでもまだまだ時間がかかりそう。スマートスピーカーのスペックや特色はもちろん、重要なのはサードパーティとの連携であるということ。そしてテレビや冷蔵庫、それに洗濯機に照明器具……IoTが当たり前に組み込まれていくこれからの時代に、こうした家具家電を販売するメーカーが共通のAPIを作り、規格を定義し、あらゆるものと連携できるようになること。それこそが本当の意味での「暮らしに根差す」という点に繋がるはずだ。
 2018年には、サムスンからはAIアシスタント・Bixbyを搭載したオーディオクオリティに注力したスマートスピーカーが登場する予定だ。競合に少し遅れを取る形となったが、もちろんAppleだって今年の『WWDC』で披露したHomePodの発売が控えている。空間認識を使って室内の位置を感知し自動で音を調節してくれ、iPhoneユーザーには馴染みのあるSiriが搭載されているのも魅力的だ。さらにGoogle同様、自社製の音楽ストリーミングサービス・Apple Musicと連携もできる。アプリケーションやデバイスとの連携を含め、ユーザーをしっかりとロックする構えだ。また、AmazonからはEcho Show、LINEからはLINE FACEなど音声での操作に加え、物理的なインターフェースを備えたディスプレイ付きのスマートスピーカーも各社用意している。視覚的な要素が加わることで情報のアウトプットの幅が広がり、より魅力的なアプリケーションの充実が期待できそうだ。2018年、国内スマートスピーカー市場はますます過熱していくに違いない。


(げんきくん)