ザウバーF1チームはサマーブレイク後のパフォーマンスに苦戦していたが、マーカス・エリクソンは2017年シーズン後半に改善を施したチームの能力に、感銘を受けたという。
エリクソンは2017年シーズンにポイントを獲得できなかった、ただひとりのドライバーだ。彼は今シーズン、チームと自分自身が全力を尽くさなければならないことを最初から分かっていた。新仕様のマシン『C36』には1年落ちのフェラーリエンジンが搭載されていたからだ。
「ザウバーが古いパワーユニットを使うと聞いて、良いことにはならないだろうと思った」とエリクソンは振り返り、以下のように続けた。
「(2016年の)トロロッソに何が起きたか、誰もが知っていたからね」
「それでも、より前向きな見方をするようにしなければならない。『シャシー側にもっと焦点を置く』と言って、そうしてきたけれど、やはりハンデキャップは大きかった」
「そういった事情があるからこそ、僕はチームにも、絶対に諦めずプッシュを続けたファクトリーにも感銘を受けたんだと思う」
サマーブレイク後のチームの見通しは悲観的なものであり、マシンのペースは大幅に遅れを取っていた。しかしながらザウバーは諦めることも、2018年型マシンに焦点を完全に切り替えることもしなかった。ポイント獲得を達成するには遅すぎたものの、集中して有意義な前進を遂げたのだ。
「サマーブレイクの後は本当に壊滅的な様相だった。隣に並んだマシンには遠く及ばず、ラップあたり1秒以上の遅れをとっていた。状況はひどく悪いように見えた」
「完全に諦めて、次の年のマシンのことを考える方がチームにとっては楽だったかもしれないが、彼らはプッシュし続けた。ファクトリーでは開発が続き、新しいものが継続してサーキットに持ち込まれた」
「シーズン最後の3、4戦では、また戦線に追いつくことができ、予選でも決勝でも他チームを無理なく追い抜くことができた」
「チームにとってそれは大きな意味があったし、彼らがコースでもファクトリーでも非常に優れていることを示している」