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オスカー俳優ダニエル・デイ=ルイス、引退発表は「どうしても明言しておきたかった」

2017年12月27日 20:23  Techinsight Japan

Techinsight Japan

素晴らしい映画に出演したのだが…(画像は『Phantom Thread 2017年12月21日付Facebook』のスクリーンショット)
アカデミー主演男優賞を何度も受賞し、非常に味のある名演技で映画ファンを感動させてきた俳優ダニエル・デイ=ルイス(60)。その彼が今年、突然の引退を発表した。そっと業界から姿を消す役者も多いなか「辞める」と明言した理由について、メディアに告白した。

映画『マイ・レフトフット』や『眺めのいい部屋』など多くの素晴らしい作品に出演したダニエル・デイ=ルイスが、今年の夏に代理人を介し以下のように発表、メディアや映画ファンをおおいに驚かせた。

「ダニエルは、俳優業から引退いたします。長年一緒に働いた皆様、作品を観てくださった方々に心から感謝しております。これは彼の個人的な決断です。本人も我々代理人も、これ以上のコメントをする予定はございません。」

そのダニエルがこのほどようやく沈黙を破り、『W』誌の取材を承諾。最新作『ファントム・スレッド(Phantom Thread)』の撮影が引退発表に影響を与えたとし、このように振り返った。

「あの映画を撮る前は、演技をやめることになるとは思っていなかった。」
「ポール・トーマス・アンダーソン監督とは、撮影前によく一緒に笑ったものさ。でも、2人とも笑うことがなくなった。悲しい気持ちに圧倒されてしまったから。あれには監督や私も驚いた。自分達が何を創り上げたのか気付かなかった。それは辛いことだったし、今も悲しいことだ。」
「自分でも分かっていた。引退をわざわざ声明の形で発表するのが珍しいことなのはね。でもとにかく、線引きをしてしまいたかったんだ。」
「また別のプロジェクトに引っ張り込まれるなんて、ごめんだった。」

そこで「どうしても発表し、きっぱりと業界から離れたい」と決意、引退を発表したという。しかし映画そのものの評価は高く、ファンからは彼の決意を惜しむ声が増えるばかりだ。それでも彼の決意は翻っておらず、今後については「ダラダラすごす気はない」としながら「何をしていくかは決めていない」と明かしている。

キャラクターになりきり、観客の心をぐいぐいと惹きつけ魅了したダニエル。まだ60歳の彼だけに、彼の引退は「残念」の一言に尽きる。

画像は『Phantom Thread 2017年12月21日付Facebook』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)